クリエイターEXPO出展レポート
クリエイターEXPOに3日間参加してきた。
クリエイターEXPOとはなんぞや?というと、企業やクリエイターがブースを出展する商談会祭りみたいなやつである。
フリーランスのイラストレーターとして独立して3年ほど、順調に仕事してきたが、そろそろ外に向かって営業をかけていった方がいいんじゃないかと悩んでいた。
先輩イラストレーターの方々に相談していた所、「クリエイターEXPOいいと思いますよ!」とホリグチイツさんにオススメしていただき、「ほんならいっちょ出てみるか」と初出展してみることにしたのである。
準備編 迫り来る印刷物の嵐
クリエイターEXPOはとにかく印刷物を色々と用意しなければならない。
私が用意したものはこんな感じ。
名刺は元々イベント用のストックを持っていった。
基本的に印刷物はいつも高品質なグラフィック社さんに注文するのだが、今回は予算やサイズの兼ね合いで、様々な業者に注文してみた。
24時間土日祝も対応してくださるグラフィック社さんに慣れすぎて、他業者では納期で焦る場面もあったが、なんとかかんとか間に合った。
(もっと早く準備すればいいのにね….)
パンフレットは宅急便で送り、その他の山のような荷物を抱え、東京ビッグサイトに出発した。
搬入編
伊丹空港から羽田空港へ、どデカい荷物もなんか見たことない青いボックスに入れていただき、無事飛行機で運ぶことができた。
電車で会場に到着すると、パンフレットもブースに到着しており一安心。
さぁ、設営するか〜!と見上げた私はえげつないミスに気づいた。
タペストリー引っ掛ける所ないやん……!!!!!
そう、てっきりタペストリーを引っ掛けるフック的なものが元々あるのかと思いきや、全然引っ掛ける所がなかったのである。
両面テープで貼り付ける作戦も考えたが、壁の真ん中に補強用のレールみたいなのがあるので薄いタペストリーを貼るとボコっとなってしまう。
冷や汗が吹き出してくる。
これは…S字フックを探すしかない…。
汗だくになりつつ「東京ビッグサイト ダイソー」で検索すると20分くらい歩いたところにダイソーが!小走りでダイソーに向かい、無事S字フックを購入し、また20分くらいかけて会場に戻ってきた。
(しかし後日、もっと近くに100均があったことを知り、膝から崩れ落ちた。)
疲労困憊しているところに現れたのが、斜め向かいのブースのタニタヨウイチさん。初対面だったがめちゃくちゃ爽やかに挨拶してくださって、おかげで平常心を取り戻すことができた。タニタさんのコミュ力はすごい…。
なんとかかんとかタペストリーを飾り、カタログスタンドを組み立て、机の上も色々セッティングし、設営は2時間程度で完了した。(S字フックを用意してたらもうちょっと早くできると思います…はい…)
帰りには、設営中のしゅんぶんさんとフクイヒロシさんにご挨拶させていただいた。お忙しいところ、お話ししてくださってありがとうございました!
当日編
1日目
ついにクリエイターEXPOが始まった。
会場はとにかく暑いと聞いていたが、案外冷房が効いていてそこまで暑くはなかった。
来場者の方々に「こんにちは〜」と挨拶していく。なんか興味持ってくれてそう!という方にはすかさず「よろしかったらどうぞ〜!」とパンフレットを差し出す。
大体9割くらいの方はそこでパンフレットを受け取ってくれる。
3日間で名刺交換したのが100人くらいで、具体的に商談をしたのが60人くらいだった。
パンフレットは500部ほど配布したので、8人に1人くらいが立ち止まって仕事の相談をしてくださったことになる。
しかし、コミティアの人だかりに慣れてしまっているからか、クリエイターEXPOの人の少なさにはちょっと戸惑った。(コミティアが異常なのか…?)
午後にはGulligさんが挨拶に来てくださり、「どんな感じですか?」と聞かれたので「なんか人が少ない気がします… 」と答えると「みんなそれ言うてる笑!」とのことだったので、やっぱり今年の来場者は少なかったんじゃなかろうか。
そんなこんなで、夕方にはホリグチイツさんも挨拶に来てくださって「1日目は割と人少なくて、3日目にいっぱい人来るから大丈夫ですよ!」とアドバイスをもらいつつ、初日が終了した。
2日目
午前中は人が少ないことが分かったので、2日目はゆっくり行くことにした。
暑すぎて全身にヤバめの湿疹が出ていたこともあり、ホテルでしっかり寝ることにしたのである。
(会場はそこまで暑くないけど、国際展示場駅から東京ビッグサイトまでが結構遠くて暑かった…)
11時過ぎ頃だったと思う。今日も人少ないんやろか…とテンション低めに自分のブースに着くと、なんと、カタログスタンドに置いていたパンフレットがほとんど無くなっていた。嬉し!(テイクフリーです)
隣のブースのmocoさんが「パンフレット無くなりそうだったので、先ほどご連絡しました〜」と言ってくださり、Twitterを確認するとなんとmocoさんがパンフレットの旨を連絡してくださっていた。(返信できてなくてホンマすんません…)
なんて優しい方なの….!?天使なの….???と感激しつつ、パンフレットが結構捌けたことにホッとした。
無人の方がむしろ手に取りやすいのかもしれない。
しかし、2日目も人の流れはゆっくりめだったので、iPadで仕事をしつつ、立ち止まってくれた方に声をかけていくスタイルにしてみた。
人の少ない時を狙い、ネジフセルズのオオノマサフミさんやお向かいのobetomoさんに挨拶したりして、2日目は終了した。
(お向かいのobetomoさんのブースでは、めちゃくちゃ可愛いアニメーションがループで流れていて、なんとなく幼少期に耳鼻科でトムとジェリーのアニメが流れていたことを思い出した。)
3日目
さて、一番人が来るという噂の3日目。
確かになんか人が多い気がする。パンフレットが余ると色々大変なので、最終日は積極的に配るスタイルにした。
来場者は首から職種などが書かれた名札を下げている。
私のブースには主に「出版・新聞社」の方が立ち止まってくださった。
テーブルの上に、過去にイラストを担当した書籍を並べていたのが効果的だったようだ。
というわけで「出版・新聞社」の方を狙ってパンフレットを配布していくことにした。(広告業界の方も結構立ち止まってくださった)
この作戦が功を奏したのか、なんとかパンフレットもほとんど配りきって、クリエイターEXPOは終了した。
しかし、ゆっくりしていられないのがクリエイターEXPO。
そこからすぐ搬出作業が始まるのである。
大急ぎで片付けて、段ボールに荷物をまとめて、集荷スペースに持って行く。
(この集荷スペースについては特にアナウンスとかもないので、自力でなんとか探すしかない。)
集荷を終え、再び自分のブースに戻った頃にはほとんどの人が撤収していた。
兵どもが夢の跡である。
まとめ
出展する前は、イラストレーター側がクライアントに「選ばれにいく」イベントだと思っていたが、実際に出てみると、イラストレーター側がクライアントを「選ぶ」イベントでもあることに気づいた。
イラストレーター側とクライアント側の条件が合致してはじめて、お仕事の発注って生まれるんやなぁとなんだかしみじみした。
普段はメールで仕事の発注を受け、クライアント側はこちらの実績を事前に確認してくださっていることが多い。
今回のクリエイターEXPOのように、自分のことをほとんど知らない状態の方から、お仕事の相談をいただく、という体験はなかなか新鮮なものだった。
自分のことを説明するプレゼン力も必要だが、何より相手が何を求めているか「聞く力」が求められるイベントだと思う。
最後に、ご挨拶させていただいたクリエイターや企業の皆様、お菓子をくださったイラストレーターの皆様、ありがとうございました!
(会場に出店してた屋台の肉吸いうどんめちゃ美味しかったです)
こちらはパンフレットに載せていた自己紹介イラスト↓
新聞社のデザイン部に勤めていた経歴に食いついてくださる方も多かった。
クリエイターEXPOでお会いした方もそうでない方も、どうぞホームページからお気軽にお問い合わせください。
(ついでにこの記事に「スキ」してくれると喜びます)
文・長野美里