Isamu Nagano

野球コーチ 選手歴:駒大岩見沢高校→北海学園大学 指導歴:カナダ大学野球コーチ(Pra…

Isamu Nagano

野球コーチ 選手歴:駒大岩見沢高校→北海学園大学 指導歴:カナダ大学野球コーチ(Prairie Baseball Academy)→高校監督(標茶高校)→アメリカ大学野球コーチ(Merced College)→中学シニアコーチ(リトルシニア秋田) 野球を通して人を育てたい

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野球を通して学んだこと

これまでいくつか記事を書いてきましたが、自分自身のことをあまり書いていなかったので今回は自己紹介をします。(2022年5月追記) 高校時代 とにかく野球漬けの日々でした。甲子園を目指す毎日で、特に高校では強豪校で寮に入りました。先輩たちのおかげでセンバツ、夏の甲子園、神宮にも連れて行ってもらいました。 学べたことはたくさんありますが今回は一つに絞ります。 という部分では毎日考えていましたし、今でもそれは活きていると思います。 私は選手として秀でた特徴がありませんでし

    • 中学で野球をやる場合、軟式か硬式か

      私は現在、中学硬式野球チームでコーチをしています。 自分の中学時代は中学校の軟式野球部でプレーをしていました。 高校、大学、またその先まで野球を続けたいと考える場合、中学では軟式をやるべきか、硬式をやるべきか、考えてみたいと思います。 結論としては、「人による」と思います。 ただ、自分なりの結論はあるのでそれを書いていきたいと思います。 1.運動能力が普通、もしくは普通以下なら硬式がおすすめ 私としては、その選手があまり運動能力が高くなく、でも高校やその先でプレー

      • 耳よりも目を使ったトレーニングをしよう

        ※今回、記事の中で使用している写真はすべてAIで生成しています。不自然なものもありますが、ドリルのイメージが膨らめばと思い、使用しました。実際に選手が実践している画像や動画等撮影次第そちらに差し替えます。ご了承ください。 こんにちは。 僕は今、中学生に野球を教えています。 その中での気づきを書いてみます。 突然ですが、思い返してみてください。 どこの野球チームやスポーツチームでも行うウォーミングアップ、ダッシュ。 ダッシュでスタートをする際、どのように合図していますか?

        • 「育てる」ではなく、「ふるいにかける」指導

          筆者は、アメリカのコミュニティカレッジで野球部のコーチをしていました。 以前の記事でも紹介したようにアメリカでは8月から新学期が始まります。12月までは練習、紅白戦、練習試合がメインで、翌年2月からのリーグ戦に向けてメンバーを絞ります。 (詳細は以下の記事を参照↓) 8月から12月まで練習、紅白戦、練習試合などを経て、監督との個人面談でロースター(リーグ戦メンバー)に入れるか、そうでないか(レッドシャツ)が発表されます。(あくまで筆者が所属したチームの場合) 選手にと

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        • アメリカ野球
          12本

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          米国コミュニティカレッジで野球をするという選択肢

          最近、花巻東・佐々木選手などのおかげで何かと話題になっている米国大学野球。 筆者は、米国コミュニティカレッジ(2年制大学)で野球部でコーチを3年半務めていたため、コミュニティカレッジで野球をするというのはどういうことなのかを書いていく。 野球、勉強、金銭の3つの視点で考えていく。 まず、簡単に2年制大学(短大)について紹介していく。 日本では「大学」というと4年制大学をイメージするのが一般的だろう。 アメリカでは「大学」というと大きく分けて ・2年制のコミュニティ

          米国コミュニティカレッジで野球をするという選択肢

          「やる気あんのか!」は効果的な指導か

          筆者がコーチを勤めている野球チーム(中学)の試合中、相手チームの指導者が「やる気あんのか!」と選手を𠮟責していました。 「やる気はあると思う。」ふと、その場で筆者のチームのコーチと顔を見合わせてしまいました。 未だにそんな指導をする人がいるんだなあと思うと同時に、自分が言われた選手の立場だったら、モチベーションは下がるだろうなと思います。 基本的に土日を削って野球をしに来て、遠征したり、道具だって安くない中でみんなやる気だったり、うまくなりたい気持ちはあると思うんです。

          「やる気あんのか!」は効果的な指導か

          佐々木麟太郎の米大進学に思うこと

          花巻東高校の佐々木麟太郎君が米国大学進学を目指すという報道が出ている。 筆者は米国大学野球部コーチを勤めていたことがあるのだが、友人たちに日本のメディアから取材が殺到しているらしい。筆者も情報提供を求められた。 色々な報道があるが、実際に米国大学野球に携わったものとして意見を述べたい。 まずは、一野球ファンとして佐々木君を心から応援しているし、米国大学への進学という決断が間違っていなかったと思えるような時間を過ごしてほしい。決断には様々な理由や要因があるだろうが、それは

          佐々木麟太郎の米大進学に思うこと

          アメリカの大学野球システム(高校野球ドットコム)

          久々の投稿になります。 高校野球ドットコムさんで僕がコーチをしていたアメリカ・マーセッドカレッジの野球部について取り上げていただきました。 アメリカの大学野球システム概要がつかめるようになっているので是非ご覧ください。

          アメリカの大学野球システム(高校野球ドットコム)

          日米野球比較と活躍できる日本人野手の特徴3つ

          これまでアメリカ大学野球部で3年間コーチを務めてきました。 日本とアメリカでは野球文化や考え方も違い、日本から来た選手はアメリカで時には自分の形を変えて適応する姿を見てきました。 そんな中で私が感じるアメリカ大学野球で日本人野手が活躍するために必要な技術的な特徴(メンタリティーの部分には今回は触れません。)をご紹介します。*完全に私見です。 まずは背景から整理します。 私が日本とアメリカの学生野球を見て感じることは、アメリカの野球が優れている点もあれば、日本の方が優れてい

          日米野球比較と活躍できる日本人野手の特徴3つ

          アメリカ大学野球紹介

          今回はアメリカにある2年制大学(私が野球部コーチを務める大学)の例を元にアメリカ大学野球の特徴を紹介します。 *以下の特徴はあくまで一例であり、すべての大学に当てはまるわけではありません。 ①学業成績と野球 まずはこちらから。大学の学業成績はGPA(Grade Point Average)と呼ばれ、4.0が最も高い数字(例外あり)となります。 学生アスリートの場合はGPA 2.0以上を維持することが絶対条件であり、これを下回るとどんなに優秀な選手でもプレーすることがで

          アメリカ大学野球紹介

          野球は本当に人を育てているのか

          これまで日本で10年以上、アメリカとカナダで計3年、選手・指導者として関わってきました。 特に指導にあたる立場になってからは「野球は人を育てているのか」という問いを自分自身に向けながら過ごしてきました。 この記事では野球を通してどんな力を身に着けるのが望ましいのか、そして弊害は何か、私の限られた経験の中で感じたことを書き記します。 学生野球の目的・選手に楽しさ、やりがいを感じてもらうこと ・人間的な成長 大きく言うとこと二つだと私は思います。 楽しさ、やりがいまずは

          野球は本当に人を育てているのか

          野球選手も英語学ぶべき理由3つ

          MLBで活躍する野球選手のほとんどが通訳の方をつけて、インタビューなどに答えています。 もちろん、様々な意図はあると思いますし、誤解がないように正確にコミュニケーションをとることは大切だと思います。 また、最近では通訳の方の役割が言葉のみではなく、異なる環境に適応する上で欠かせない存在となっていることも話題になっていますね。 ですので、一概にその役割を否定はできませんがわたしは 「選手にも自分の言葉で発信できるように努力を積み重ねてほしい。」 と思っています。(通訳

          野球選手も英語学ぶべき理由3つ

          アメリカ大学野球ショーケース(合同練習会)

          ショーケースという言葉はあまり日本では聞きなれないかもしれません。 アメリカでは2年制と4年制の大学がありますが、2年制大学で実績を積んで奨学金をもらって4年制大学へ編入する選手も多くいます。 選手は練習試合や公式戦で注目され、スカウトされるケースもありますが、今回紹介するショーケースがスカウトにプレーを見てもらう貴重な場となります。 私がいる地域の北カリフォルニアでは先日、年に1度のショーケースが行われましたのでその様子を書きたいと思います。 ショーケースとは?ざっ

          アメリカ大学野球ショーケース(合同練習会)

          外野ノックを打つ時のコツ3つ

          かなりニッチなトピックだと思いますが、普段外野ノックを打っていて感じるコツを書きます。大学の時に学生コーチになり、ノックを打ち始めましたが、全く打球が飛ばず悩んでいました。 そこから試行錯誤を重ね、今ではそれなりに飛ぶようになりました。ノックバットも含めて3つポイントがありますので以下に紹介します。 1、トスの位置打つ前のトスで飛距離が変わるといっても過言ではないと思います。僕の場合は胸の位置辺りにトスをあげるようにしています。 あまり意識しないと腰あたりの高さで打って

          外野ノックを打つ時のコツ3つ

          学生の心が離れていく行動3つ

          こんにちは。わたしは現在アメリカの大学野球部でコーチをしています。 過去にはカナダの大学でもコーチ、日本の高校で野球部の監督をしていました。 学生と接する中でわたしの体験談などを含めて学生と接する上でやってはいけないことを解説します。 1. 学生に対して時間、約束を守らない学生に対しては時間に遅れたり、約束を守ることに対して厳しい一方で、自分に対しては甘い先生、指導者は少なくないです。 心のどこかで「指導する側は特別」と考えていませんか?でも、そういう行動こそ、学生は

          学生の心が離れていく行動3つ

          自分の付加価値は何か

          アメリカで求められることは?・特徴 ・順応、適応 アメリカに限らず、海外へ留学したり、仕事をしたい、移住したいと思う人はいると思います。 ではアメリカで求められることは何でしょうか。英語力?アメリカ文化への理解?積極性?全て必要だと思います。しかし、今回は上記に挙げた内容がポイントではありません。 アメリカで必要な考え方や姿勢はもちろんありますが、大切なのは「特徴があること」、「適応、順応する」ことであって、「アメリカに染まる」ことではないということです。 「特徴があ

          自分の付加価値は何か