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#10 場のデザイン

これまでの自分の実践を振り返ったり、記録を読み返したりして気付いたのは、自分は場をデザインすることに関心があり、「どのような場をつくれば自分も他者も心地よくいることができるのか」や「その場にいる人たちが安心して関わりあうようにするにはどのようなことが必要なのか」ということを追究してきたということです。そこで、これまでの試行錯誤を物理的なデザインと心理的なデザインという2つの視点から整理してみます。(もしこの文章を読まれた方でこの内容に明るい方がいらっしゃったらぜひご連絡いただきたいです)主に教室をイメージして書きます。

物理的なデザインで大切にしていることは、①清潔感 ②前後をできる限り無くすこと ③少人数で集まることができるスペース の3つです。①の清潔感については読んで字の如くで、ごみが落ちていないこと、机が整頓されていること、貼り物が最小限になっていることなど、教室に入った方が「きれい」と感じるように心がけています。②はまだまだ難しいところがありますが、できる限り子どもたちが前後を意識しないようにしています。例えば教卓を置かないこと、黒板の前に立つ時間を少なくすることなどを心がけています。前後の意識が少なくなれば、子どもたちが教室をうまく使えるようになり、管理の少ない自分たちの空間という認識に繋がると考えています。③は4・5人の児童机をくっつけて広いスペースをつくる以外にも、子どもたちが自由に使える机や椅子を置いて自然に集まるようにしています。子どもたちが「ここに居たい」「ここなら落ち着いて過ごせる」という場所がつくれたらいいと思います。

心理的なデザインで大切にしていることは、①静かをつくること ②全員が対等な関係であること ③教師は環境の一つだと認識すること の3つです。 まずは①について、僕はワイワイ賑やかな場所が大好きで、みんなが笑顔で楽しく過ごしている姿を見るのが幸せです。そんな時間をつくるために静かをつくることはとても大切だと考えています。静かをつくることはとても難しく、その場にいる全員の協力が欠かせません。全員で空気をコントロールするのです。教師が厳しくして静かに”させる”のではありません。この感覚を共有できることで、楽しさや賑やかをつくれるようになると思います。②は教師も含めてその場にいる全員が対等な関係であり、全員が全員から尊重され、意見や考えを受け止めてもらえるということを実感できるようにすることです。言葉で言うのは簡単ですが、ここも日々の関わり方を反省しながらよりよい関わり方を探っていくようにしています。③はその場における自分の在り方を客観視しながら振る舞うという感じです。一挙手一投足や発する言葉がその場にどのような影響を与えるのかを②と同様に日々振り返りながら、探っていると言う感じです。

ここまで書いてみましたが、全てを表現しきれていない感覚です。来年はもう少し「場のデザイン」について学べたらいいと思います。

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