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やたらと外国に行けない

 パリ留学時代の高階秀爾さんのモノクロ写真。
 小さな本棚、壁に掛けられた大きなキャンバス、中くらいのキャンバス。
 1932年東京生まれ、東京大学大学院在学中に留学。
「あの頃はやたらと外国に行けないときなので」
 西洋画を、古い図版やモノクロの絵はがきでしか、見たことがなかった。
「今まで見てた絵の感じとまるで違うわけですよね」
 5年間、フランスだけでなく、ヨーロッパ中の絵画を見て回った。
 感動しながら、次々と美術館の絵画を見る高階さんを想像すると、とても楽しかっただろうな、わくわくしただろうな、とわたしも楽しい気持ちになる。
 1969年に執筆された『名画を見る眼』には、高階さんがヨーロッパで初めて西洋画に触れた感動が詰まっているのだろう。『名画を見る眼』は、現代の若い作家にも影響を与えている。
 
 昨日、朝からドラマを観て、とてもいいシーンがあって、頭が痛くなるくらい泣いた。
 つげ義春の『ねじ式』が実家の本棚にあって、借りてきたから読もうと思ったら、前5ページぐらいがばらばらになり真ん中のページに挟まっていたので、前のページに戻してセロハンテープでとめた。
 

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