なぜ、生きるの?
昔々、あるところに生きることに悩むテツガクがいた。
家族に悩み、人間に悩み、恋愛に悩み、進路に悩んだ。
いつも考えていた。
なぜ、生きているのか?
どう、生きていくのか?
生きることの答えが欲しかった。
ある日、テツガクは、ヒカリと出会う。
ヒカリは、テツガクを輝かせた。
ヒカリと恋に落ちた。
生きることの意味は、愛することだと思った。
働くのは、ヒカリのため。
成長するのは、ヒカリを喜ばせるため。
ヒカリのために、一生懸命、努力した。
ヒカリは言う。
……あなたの闇は、わたしが祓う。わたしは、あなたの輝きを蘇らせるから。
テツガクの中に光はあった。
ヒカリのために生きるとき、テツガクは発電するように愛を燃やしていた。
幸せは与えられるものではない。
幸せは、自分の中に。
誰かを愛する気持ちが、闇を祓う光を放つ。
テツガクとヒカリは、末永く幸せに暮らした。
お互いをずっと思いやりながら。
テツガクは聞かれた。
……なぜ、生きるの?
テツガクは答えた。
「愛する人がいるから」
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