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とあるオーディションの話 #2

1歳の次女が芸能事務所のオーディションを受けるのに、私とふたりで東京大冒険した話の続きです。

(あくまでも思い出づくりの記念受験で、娘を芸能界に入れたいとは全く思っていません。本気で目指している方は、あまり読まないほうがいいかもしれません)




当日の明け方、コソ泥のように荷物を詰める

次女は生後5ヶ月ごろから夜泣きが始まり、1歳を迎えた今も夜2〜3時間ごとに泣いてぱいにかじりつきます。
その日もぱいくれてやっと爆睡モードに入ったのを確認し、買ったばかりの大きな無印のリュックに荷物を詰め始めました。
おむつ、お菓子、おもちゃ、おしりふき、離乳食、着替え一式、エントリーシート、会場までの地図、エコバッグ、充電器、財布。

そして何食わぬ顔で布団に戻り、アラームが鳴るまでまた寝ます。

出発準備

旦那は先に出勤。子供たちを起こして準備します。
次女のおむつを替える瞬間、まさかのしっこ被弾…
こういう日に限ってイレギュラーなお世話が食い込んでくるもんです。
幸い二人とも機嫌は良く、長女はテキパキと自分の準備をしてくれて助かりました。
朝食を食べさせて長女を幼稚園に送り、先ほど被弾した次女のシャツを洗濯、浴室乾燥で干します。

これがなければ近所のスタバドライブスルーでコーヒー買って、朝の高速を颯爽と運転できたはずなんですが…もういい、コーヒーなんかなくても。どうせディカフェなんだから。気分の問題です。

高速で実家へ、そして電車の旅

東京へ行く時の絶好の中継地点・埼玉の実家まで車で行き、車を置いて徒歩で最寄り駅へ行きます。
事前に乗換案内で調べた時間ぴったり、なんなら10分ほど余裕をもって到着し、Suicaへのチャージとグリーン券購入もスムーズに済ませます。計画通りすぎて怖い!

グリーン車が運良く一席空いていて、好奇心旺盛な次女は騒ぐことなく楽しそうに乗ってくれました。
車内でお昼ごはんの離乳食をあげ、私も持参したパンをかじります。

池袋に到着し、副都心線に乗り換えます。
副都心線…なんだっけそれ、どこにあるっけ…あ、東武のほうか…もう完全に浦島太郎です。

副都心線車内では、ひと駅ごとに違うマダムから「大丈夫?座りますか?」と声をかけられ、東京の人優しすぎ…と感激しました。
帰ってから旦那にこのことを話すと、「平日の昼間のマダムならそのくらい心の余裕があるんだよ」と夢のない言葉が返ってきました。

西早稲田駅で降り、Google Mapを見て進みます。
私のスタンド「方向音痴(パニック・ザ・マップ)」が自動的に発動していきなり反対方向へ歩き始めましたが、数歩進んだところですぐ気づきました。奇跡です。

オーディションスタート!

10分ほど歩いて事務所の建物に到着し、受付を済ませます。
若いスタッフさんがたくさんいて、流れるように待機部屋へ案内されます。
とにかく早く終わらせたくて一番に受付してもらえたので、他の受験者が揃うまでずっと部屋で待っていました。

レッスン室っぽい、壁一面が鏡の部屋。
事務所の紹介DVDがループ再生されていて、次女の大好きなワンワンもチラッと出ました。
それを見て次女はいつもの番組が始まると期待してしまい、ワンワンが一瞬でいなくなったことに「わぅわぅ!!わぅわぅ〜〜!!!!(`;ω;´)」と大変遺憾なご様子でした。

他の受験者が揃ってきて周りを見渡すと、寝返りやおすわりもまだな感じの赤ちゃんがほとんど。どう見ても次女が最年長です。
1歳と10日でひとり歩きしてしまったので、赤ちゃん軍団の中で歩いている次女はなんだかものすごくお姉さんに見えました。

とここで突然、謎のウサギのキャラクターが登場!おそらく着ぐるみに対する反応を見ているんだと思います。
誰も泣かず…というか赤ちゃんすぎて無反応な感じの子が多かったですが、次女と月齢が近そうな何人かが、おっかなびっくり近づきたそうにしてました。
当の次女は高速ハイハイでウサギさんに突進していき、肝の座りっぷりを発揮していました。
長女はこういう場合びっくりしてフリーズするかメソメソ泣くタイプなので、ほんと姉妹で全然違うなぁと思います。

ウサギさんが去ったあと事務所の説明というかプレゼンがあり、活躍している子やレッスンについてお話がありました。(もちろんここで入所にかかるお金の話はありません)

説明のあと、5組ずつ部屋を移動してカメラの前に立ちます。
うちは1番目だったのでどういう空気感でいればいいのかさっぱりわからないまま、子供の顔をカメラに向けるように抱っこして立ち位置につきます。

抱っこしたままスタッフさんから質問され、答えていきます。

  • 〇〇ちゃんはどんな子ですか?(お姉ちゃんのあとをくっついて、何でも真似しています。自分のことを4歳だと思って一緒に踊ったりします。先日1歳になったばかりですがもう歩いてしまいました。)

  • いつもどんな番組を見ていますか?(アンパンマンといないいないばぁが大好きです。見たくなるとテレビを指さしてワンワンと言います。)

  • 今かなりいろんな表情を見せてくれていますが、普段からこんな感じですか?(人見知りも場所見知りも全然しないので、いつもこんな感じです。びっくりするほど普段通りです。)

とまぁそんな感じの当たり障りのない質問で、面接というより雑談に近いラフな雰囲気でした。
私は「絶対受かりたい!この子をスターに!」みたいなステージママじゃないので、とりあえず早く終われば東京駅で買い物できる…と邪な気持ちで挑んでいました。
私自身が全く緊張してなかったので、次女もいつもどおりの雰囲気でいられたのかなと思います。

そしてあっさりと、では以上になります、お疲れ様でした!と終了しました。

長くなってきたので#3に続きます!

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