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縁とともに一歩ずつ:カルチャー俳句講師、八年目

カルチャーセンターで俳句講座を
担当するようになってそろそろ八年目。
毎月、複数のクラスを担当していますが
どのクラスも個性がそれぞれ異なり、
毎回発見が多く、面白い。

最近つくづく思うのが
俳句を作るのも、教えるのも
「続ける」ことは本当に難しい。
だからこそ、少しでもそれが叶えば
経験から得るものは大きいな、ということ。

自分自身の実感としては
俳句講座を担当することによって
自分の作品が自然と変わっていった点があります。
俳句を作ることと並行して
「俳句の魅力を第三者に伝える」ことを
続けることによって
おのずと自分の作品や作り方の過程を
振り返る機会が多くなり、
さまざまな角度からの観点を意識するように。

そして、クラスごとに生徒さんの作品を
毎回複数みることで
自分にはない語彙や発想などと
出会う機会も増えたと思います。

また、講座を担当するということは
「クラス運営=仕事」でもあります。
毎月続けてこそ利益につながる。
仕事として、生徒さんにとって
いかにメリットのあるクラスにするか
(わかりやすく有益な資料の作成、
実践の場としての句会の実施等)。

クラスごとに生徒さんたちの顔触れや人柄を
見て判断し、少しずつ工夫を重ね
場合によっては意見を聞いて
軌道修正をする必要がある。

そうやって結果を出していけば
講師としての評価が上がり、
別のスクールや自治体からお呼びがかかったり
新規講座立ち上げのお誘いなどを頂けるようになる。

講座の運営維持のためには
生徒さんのみならずスタッフさんとの
良好なコミュニケーションも必要です。
たくさんの人と毎月接するので
刺激や精神的栄養が多い反面、
時にどっと疲れることも。

それでも、後になると疲れたことも含めて
すべての経験が俳句を作るだけでなく
実生活での人との付き合い方や本業の進め方に
役立っていることに気づきます。

もちろん、寂しいことや凹むこともあります。
たとえば、生徒さん本人にやる気があって入会されても
ご事情により退会されてしまうとき。

あるいはクラスの方向性と
生徒さんの望むものが異なって
退会されるケース。

いずれも仕方ないとはいえ
こういうときは寂しいです。
その生徒さんによい俳句センスが
ある場合は尚更。

また私のクラスはどれも少人数なので
特に開講したてのクラスは一人でも抜けると
内容や方向性について
早々に軌道修正をしなければならない。
それも悩みどころ。

俳句に限らずこういった講座は
つくづく「生き物」だなあ、とも
思います。

上記のようなことがある反面
嬉しいことも。
長くお休みの方が最近やる気を
取り戻しつつあり
欠席投句で参加を再開という出来事が!
もともとセンスが抜群な方、
投句するやすぐに高得点を獲得。
「さすがだなあ!」と
その方の情熱と勇気に感動しています。

続けていけば、さまざまなことがありますが
そのときどきの縁に合わせて
一歩ずつ。

そんなこの頃です。

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