【第二句集、7月刊行】12の番外編

ご縁があり、再び句集を編みました。近日中に刊行予定。第一句集『揮発』(在庫無)から五年ぶり。

編んだ後「間にあえば入れたかった」「そうか、これが意外と評判良かったか」などの句もぽつぽつ。

その中から、既発表(または近日その予定)の12の俳句作品を集めてみました。     ご笑覧願えれば幸いです。

これらは、またご縁があったら再集結させたいですね。

第二句集については、こちらでも少しずつご紹介したく思います。宜しくお願いいたします。

信号変はる   

柏柳明子

信号変はる私にさくら傾いて
たんぽぽや影の上つてゆく階段
時計なき防音室のヒヤシンス
郭公や鏡の中にひらくドア
あぢさゐの丘凶暴な感受性
即答す豌豆の筋取りながら
二百十日圧力鍋に眠る肉
冬瓜を抱けばのつぺらぼうの顔
また僕ら迷子になるよ十月の
豆苗へ話しかけたる懐手
舌にやけど地球の裏側に鯨
木枯のなか抵抗を買ひにゆく

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