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誕生日

シヴァ神は「破壊と再生」の神なのだそうだ。

妊娠している時、たまたまインドにヨガの修行に行っていた友人が、シヴァ神に私の安産を祈ってくれた。
それを聞いて、有難いなぁと思うのはもちろんのこと
「絶対大丈夫だ。何があってもこの子は大丈夫」と思った。人間なんて単純なものだ(笑)
以来ずっと、友人がインドから送ってくれたシヴァ神の絵をベッドの傍らに置いて過ごした。
私はといえば、いちおう伝統に則って戌の日に水天宮に参ったりしていたので、息子はいろんな神様の守護を受けて生まれてきたことになる。

その息子がこないだ11歳になった。
外を二人で歩く時に繋いでいた手も、最近は自分から繋いでくることは無くなった。それでも家の中ではまだまだ甘えん坊で、
アナ雪のオラフばりに「ギューって抱きしめて」なんて言いながら寄ってくる。
こうして書くと「えーっ!」と引く女子もいるかもしれないけれど(笑)
本人も同級生の女の子には知られたくないようなので、ちょっと恥ずかしいとは思っているはず。
でもこうして赤ちゃんの頃からずっと息子を見ていると、外でいくら虚勢を張って頑張っていても、家の中で心を許した男の子ってたぶんこういうものなんだろうと思う。大人になってもそうでしょ? 
対象が彼女や妻に変わるだけね。

こうしてギューって抱きしめることが出来るのも、きっとあと少し。
ほんとに大きくなって、もうそんなに身長も変わらないのだけれど。
それでも、その大きくなった体をハグする時、赤ん坊の彼を抱いていた時と変わらない何とも優しい気持ちになる。
穏やかな時はもちろん、仕事や家の事でイライラしている時でさえも、一瞬で心が安らかに癒されるのだ。

ハグを必要としているのは彼じゃなくて私の方なのかもしれないな。

そして、日本の神様とインドの「破壊と再生の神」の守護を受けて生まれてきたあなたは、いったいどんな人生を送るのかな。

誕生日おめでとう。

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