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マスクをしていたら街の匂いが分からない

5月27日(水)曇り。N文化会館もぼちぼち日常モード。朝からみりん作りワークショップ。参加者は10人くらい。普通はもち米を使うのに山田錦を使うという変態っぷり。みりんってつくれるのか。つくりたい。次は参加しよう。

水曜は灘中央市場が休みなので市場メシではなくスーパー飯。Dエーに行く途中でH万両のHさんに久しぶりに会う。元気そうに見えた。そのあと立て続けにCリーのUさん、TまりのMさんに会う。Dエーでカッテージチーズと生ハムを玄米パンを買ってサンドイッチにする。午後、神戸市のMさんが来る。六甲山上スマートシティ構想の進捗状況など。今年度中に六甲山から摩耶山まで光ケーブルが引かれる予定。ということは掬星台でバリバリのWiFiが使えるようになる。今はネタの域を出ない掬星台テレワークが本格的に可能になる。掬星台だけでなく自然観察園にもWiFiが飛ばせるので、あじさい池のモリアオガエルの合唱や営巣の映像をリモートで見られるようになるかもしれない。そうなると、摩耶山に行かなくてもよくなったりして。いや、音や映像はリモートで楽しめても、梅雨のあじさい池のコアジサイのかすかな匂いやモリアオガエルの卵塊の臭さは現地に行かないとわからない。

夕食はカレー肉の表面を焼いて10分湯煎、サイコロローストビーフにする。新玉ねぎと人参とオクラをタジンで蒸す。昨日に引き続きオクラが元気すぎて食べられない。煮ても焼いても食えない。夕食後、新港突堤のRnまで歩く。もちろんノーマスク。三井倉庫あたりで台湾の五香味のような香りがする。三菱倉庫はスパイスの香りと少し玉ねぎの余韻、など田崎真也がワインの香りを解説するように歩くと楽しい。マスクをしていたら街の匂いが分からない。

昔は摩耶埠頭も独特な匂いがした。今ファミレスや焼肉レストランがあるあたりには動物(豚や牛)の皮を保管する倉庫があって、あたりは獣臭が漂っていた。スパイスのように爽やかな香りではなく、どんよりとした匂い。夏は浜風に乗って家のあたりまで漂ってきた。匂いの記憶というと、緑の草原とか森の匂いとか自然っぽいものはあまり記憶にない。それよりも毎日のように嗅いでいた大石川(都賀川)のヘドロの匂いや、家の前を走る2ストの軽自動車がまき散らかす青白い排気ガスの匂い、摩耶埠頭から漂ってくる匂いは鮮明に覚えている。匂いではなく臭い。臭気。原風景ではなく原臭景。ニュータウンで生まれ育った人はニュータウンの匂いがあるのだろうか。

港町は匂いが楽しい。潮の香りだけではなく、油の臭いや世界各地から運ばれてくる荷物の臭い、臨港線を走る機関車のディーゼルエンジン臭とか、場所から立ち上ってくる人の臭い。それが神戸の一つの原臭景だった。新港突堤では無味無臭のオフィスビルや水族館の建設工事が始まった。このままでは神戸港から臭いがなくなってしまう。とか書いてるとカミさんから臭いから早く風呂へ入れと言われる。


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