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チャットGPTに灘を語らせる その2

前回はお試しだった。いよいよチャットGPTに灘を語らせてみることにする。
いきなりコアな質問をしても先方も困ると思うので、灘区の中でも比較的知られているであろうことを聞いてみる。
廃墟界では「廃墟の女王」として、今や日本のみならず海外にもその名が轟く、灘では貴重なグローバルスポット「摩耶観光ホテル」はどうだろう。
果たしてチャットGPTはマヤカンをどう表現するのだろうか。

テクマクマヤコンテクマクマヤコン、摩耶観光ホテルってなあに?

「テクマコマヤコンテクマクマヤコン」というフレーズは、日本の歌手である松田聖子さんの楽曲「赤いスイートピー」の歌詞の一部です。
これは知らなかった。まさか名曲「赤いスイートピー」にテクマクマヤコンのフレーズが埋め込まれていたとは。松本隆(作詞)ファンとしては不覚だった。
いやいやいや、使われてねーわ。
(ご存知の方はご存知かと思うが、テクマクマヤコンは「ひみつのアッコちゃん」に出てくる、あっこちゃんが鏡に向かって何かに変身する時の呪文)
でも面白いなこいつ。凄まじい脱臼っぷり。
人智を超えてきた感がある。

なんでこんな素っ頓狂な答えを出してきたか。チャットGPTの思考回路を予測してみた。
(1)テクマクマヤコンと摩耶観光ホテルの中に「マヤ」という共通項目を発見。つまり摩耶山に関係する何かではないか。
(2)摩耶山には摩耶ケーブルが走っている。
(3)摩耶ケーブルの発車メロディは今年から「赤いスイートピー」になった。
(4)「赤いスイートピー」と言えば松田聖子だ。
(5)松田聖子の「野ばらのエチュード」には「チュルリラーチュルリラー」という呪文のようなフレーズがある。
(6)そっか、テクマクマヤコンは「赤いスイートピー」のフレーズに違いない。

こんな感じだろうか。
いやテクマクマヤコンはどうでもいい。
摩耶観光ホテルだ。

チャットGPTによると、摩耶観光ホテルはまだ営業していた。
1929年開業だから、今年で94年の老舗っぷり。
しかも、山の中腹ではなく山麓にあるらしい。

「ホテル内には、客室やレストラン、宴会場、会議室、プールなどの設備があります」
おお、プールまであるのか。(確か水道は引かれてなかったと思うけど)

「摩耶山の頂上には摩耶観光ホテルや摩耶ケーブルがあり」
山頂に別館があったんだ!そして摩耶ケーブルが山頂まで延長されているぞ!

「摩耶観光ホテルは、観光客やビジネスマンに利用されることが多く、リラックスや観光の拠点として人気です。神戸の魅力を存分に楽しむことができるホテルの一つと言えます」
いいねえ。泊まってみたい。

もちろん、ほとんど間違っている。
でも、間違っててもいいじゃないか。
今や廃墟となってしまったマヤカンが、もし営業してたらと考えるだけでも楽しいし、きっとこんな風にガイドブックで紹介されるに違いない。
人には想像力がある。たとえ目の前になくても、その痕跡から往時の姿を思い浮かべることができる。人間よ。もっと想像力を持って人生を送りなさい。その方がきっと楽しいから。
チャットGPTの行間に、想像力を失った人間へのメッセージを見た。
(つづく)





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