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世間に転がる意味不明:株価と景気が連動しない日本株式市場(仮説に基づく指標の欠落)

少しとりとめの無い話になるが。

■未来を読めないエコノミスト

・神の見えざる手
「神の見えざる手」とは、経済学の古典『国富論』でアダム・スミスが提唱した考え方で、市場経済において個人が自己の利益を追求すれば、結果として社会全体において適切な資源配分が達成され、社会の繁栄と調和につながるというものです。
(生成AIによる)

かつて、1990年代に起きたバブル崩壊の背景を探る書籍を読んだことがある。この中で印象的であったのは、株価が下がったときにファンダメンタルが堅調なので一時的なことだと判断したエコノミストが大半であり、多くの経済学者・識者状況判断ができずに株価下落を予測できなかったという。後付で云えば、世界を見渡して指標を見れば予測できたはずなのだが、その判断はできなかったと云うことだろう。

エコノミストは、現在起きていることに対し、自分の知る過去の経済学理論を当てはめるだけであり、十分な情報を持たないまま未来を予測しようとする。これでは、経済事故を未然に防ぐことなどできないだろう。

「神の見えざる手」が特定条件で成立するとしても現実世界では役に立たない。
昨日(2024/08/02)に起きた株価暴落は、予測されたものでもなく、投資家の行動が「社会全体において適切な資源配分が達成」につながるとも思えない。

○日経平均2216円安 ブラックマンデー以来2位の下げ幅
2024年8月2日

2日の東京株式市場で日経平均株価が急落し、終値は2216円(5.8%)安の3万5909円になった。引き金となったのが、前日発表された米景気指標の下振れだ。米景気後退の可能性が意識されはじめたほか、世界株高をけん引してきた半導体をはじめとするハイテク株への高い期待もしぼんでいる。さらに、日本株には足元の円高が企業業績の下振れにつながるという固有の悪材料が重なる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB020Q30S4A800C2000000/

これが来週どう波及するのかは分からない。

■景気と株価

かつて安倍政権が黒田総裁と共謀した異次元の金融緩和は「株価押し上げ」には寄与したが景気回復には何ら貢献していないという風聞がある。

金融緩和で市場や企業にお金をまわしても。自社株買いや金融投資にはお金がまわっても市民にはお金はまわらない。当然、景気などはよくならない。というか何も変わらない。
企業の含み益が増えても給料が上がるわけでもない。

景気を無視した株価の高騰は当たり前の話であり、これを持ってアベノミクスの成功を云われても困る。

2024年春の賃上げ騒動は記憶に残っているが、それは一部の動きに過ぎず多くの系社員にとっては大山鳴動ネズミ一匹であろう。

○変わる働き方、賃金配分に変化 大企業の中堅社員が減少
2024年3月27日

厚生労働省は27日、2023年の賃金構造基本統計調査の概況を公表した。一般労働者の平均賃金は過去最高を更新したが、世代別にみると大企業の35〜54歳の賃金が減るなど、若手に重きを置く傾向が目立つ。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA271L30X20C24A3000000/

景気の悪化を湿すニュースは多く、昨年来リストラの記事が多いことも懸念材料である。
業界によっては、集積性の悪化を示す報道もあり、先行きの不安は解消できない。

○主な上場ゼネコン53社の2024年3月期決算 売上高は「過去最高」も、利益は5年で「半減」
2024/07/30

 都市部の再開発に加え、物価高を反映した公共工事の価格上昇で、ゼネコン各社の業績は売上高、受注高、期末繰越工事高とも増加した。ただ、資材価格や労務費の高騰を吸収できず、利益ダウンの傾向がさらに鮮明となった。

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198805_1527.html

裾野の広い自動車産業についても、働く人にとっての不安は尽きない。

○2030年までに「自動車産業600万人」の大リストラが起きる…これから「なくなる仕事」と「増える仕事」の全体像
2024/08/01
https://president.jp/articles/-/84147

■データに基づく判断

こうしたことに対し、景気を判断する指標や今後を考えるための指標を特定し収集するkとが求められる。アメリカなどは、雇用統計をはじめ監視すべき指標が明確であり、こうなるはずだという数字と実際の数字が異なると明確な変動を示す。

○NYダウ、610ドル安の3万9737ドル…米経済「想定以上に悪化」との見方強まり下落幅は今年最大
2024/08/03

2日に発表された米国の7月の雇用統計(季節調整済み)で、景気動向を反映する非農業部門の就業者数は前月比11・4万人増となり、市場予想(17・6万人増)を大きく下回った。失業率も上昇し、米国経済が想定以上に悪化しているとの見方が強まった。

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240803-OYT1T50065/

ある意味ではわかりやすい。
分からないのが日本の株価だ。
週明けはどうなるのか。

2024/08/03

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