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世間に転がる意味不明:面倒毎はゴメンだという心理(ダイハツの内部通報制度の不全)

■致命的なニュース

○「内部通報制度を利用しても隠ぺいや犯人探しをされるだけ」第三者委員会の調査に対する従業員の回答 ダイハツ工業 自動車の認証試験不正問題
2023年12月22日

調査報告書によりますと、ダイハツでは2002年度から「社員の声」という名称の内部通報制度を運用。しかし、寄せられた通報の大半は、問題が起きた部署自らが調査にあたっていて、今回の問題が通報されたことはありませんでした。

従業員へのアンケート調査でも「内部通報を行っても隠ぺいされるか犯人探しが始まるだけ」と制度への不信感を示す声が上がっていました。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/909574?display=1

内部通報制度があっても、経営者がこれを握りつぶしていたり、報告された行政機関が対応しなければ問題解決が遅れ、その分だけ被害が拡大することはビッグモーターの時にも指摘されている。

○ビッグモーター内部告発に取り合わなかった前社長と制度の欠陥 対応が鈍かった政府の言い分を聞くと?
2023年8月2日

 実態解明は歓迎すべきだが、もっと早く対応できなかったか。というのも、先の報告書は2018年ごろには保険金が不正請求されたと指摘し、複数のメディアは昨年来、不正請求疑惑を報じていたからだ。全国の消費生活センターにも同社に関する相談が急増し、ここ数年は1000件を超えた。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/267179

①内部通報があっても経営者や受付部門で握りつぶす
②内部億発を重視せずに動こうとしない行政機関

と言う構図が浮かび上がり、動かない理由を法律の不備のせいにするなら法律を変えなければならないのに、「公益社内部通報制度」の買い手に動く気配がない。

しかし、もっとも問題なのは「握りつぶされるので通報しない」という心理が、現場社員にまで浸透してしまっていることであろう。

■七つの大罪

一般的に七つの大罪とは
「貪食」、「淫蕩」、「金銭欲」、「悲嘆(心痛)」、「怒り」、「アケーディア(嫌気、霊的怠惰)」、「虚栄心(自惚れ)」、「傲慢」があり、その中で怠惰については「怠惰はメンタルヘルスの問題というよりかは習慣に問題がある。自尊心の欠如、他者からのいい認識の欠如、自信のなさに起因する練習の欠如、活動への興味とその効果を信じることの欠如が反映され得るとされる。」

この七つの大罪は、おそらくは全てのヒトが内在するものであり、完全には除去できないだろう。

そして、これは心理的なことではなく習慣的なことと指摘される。

・内部通報があっても担当者が握りつぶす
・内部通報の報告を経営者は無視する
。内部通報があっても行政は何もしない

これらは習慣的な行動である。
そして、常習化した悪意は人々の「怠惰」を生み出す。

問題はダイハツの社員では無い。
面倒毎はいやだという責任ある立場の人々の「怠惰」である。

(2023/12/24)

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