攻撃的すぎる親

先日買い物をしてレジで並んでいると、後ろからこんな声が聞こえた。
「●●君は水疱瘡で空気感染するんだから離れていなさいよ」

ギョッとして振り向くと50歳くらいのおばさんと、中程度であろう知的障害の高校生くらいの男の子がかなり近い距離に並んでいる。
え、ウソでしょ、水疱瘡なのにスーパー連れ回してるの？
うわ、この親子ヤバ。
そう思って離れ気味に前を向いたらそのおばさんがこんなことを言い始めた。
「こんな失礼なことする人もおるんやねー」

どうやらおばさんはわたしが振り向いて見たのが気に入らなかったらしい。
おそらく知的障害の息子を好奇心で見られたとでも思ったのであろう。
そこじゃない。
水疱瘡なのに人がたくさんいるスーパーを連れ回しているおばさんの神経が信じられないのだ。
思わず「水疱瘡なんですか？」と聞いてしまった。
するとおばさんは「この子は水疱瘡だけどわたしは違う、あんたには関係ない」とか高圧的にキレて寄ってくる。もう顔が目の前だ。

おばさんはぐいぐい接近してくる。
やめてやめて、おばさんに水疱瘡ついてたらうつっちゃう、怖いわ、恐怖やわ。
そう思って「水疱瘡なんだったら離れてください」って言うと、「わたしは水疱瘡じゃないんだから関係ないでしょ」という意味不明な理由でくっついてきて声高にずっと文句を言い続けている。
息子も言葉にならないつぶやきをしながらおばさんに近寄っている。
ますます距離が近くなっている。
いい加減怖くなって、「警察呼びますよ」と言うと、「呼んでみなさいよ、こんなことで警察が来るわけないやろ」とおばさんは鼻息あらくまくし立てている。

あかんこいつ常習犯や。やばい。関わらんとこ。

そこで支払いが終わってレジを離れることが出来たんだけど、可哀想なおばさんだなと思った。
きっと今までに息子のことでひどい差別などを受けてきたのであろう。
そうでも思わないとムカついた気持ちが収まらない。
どうしちゃったんだろうね、あのおばさん。
このコロナ過の3年ちょいはなんだったんだろうね？
いくら大変な立場だろうと、おばさんのやってることは許せないし同情の余地もない。

障害者を生きにくくさせてるのは、必要以上に世間に攻撃的なこんな親のせいなんだろうなと思った。