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プシュカルの砂漠の音楽家Bophaの話

プシュカルの郊外には昔、マハラジャ(王様)に支えていた音楽のカーストの人達がいた。マハラジャ制度がなくなった今では音楽カーストの人達は路上で演奏してドネーションをもらうか、自分達が作る楽器やCDを販売する事でしかお金を稼ぐことができないので彼らはプシュカルの郊外の荒野でテント生活をしている。

今、彼らはプシュカルの町に毎日やってきてツーリストに向けて音楽を演奏している。

中でも、Rawanhataという弦楽器を演奏するBophaというカーストのPapuの演奏と歌声はプシュカルのBophaの中でも格別に素晴らしい。

今回、初めてPapuの家に遊びに行った。

プシュカル郊外のキャメルフェスティバルが開催されるメラグラウンド近くのテントでPapuは奥さんと子供達と孫達と大家族で暮らしている。

着いたらウエルカムチャイで歓迎してくれて、ラジャスタニードレスを着せてくれた。
そして女性達が枝に火をつけて出際よくマタールサブジにチャパティーを作ってくれて素朴でとても美味しかった。

そしてPapuのRawanhataの演奏に奥さんと共に歌ってくれた。

乾いた砂の上で聴くなんとも素朴で心に沁みるメロディーがなんともいえない哀愁を感じる。

ずっと昔から受け継がれてきたこのメロディー。

時代の変化と共に年々、Rawanhataを演奏する人は減り続けている。私のBophaの友達も彼以外の兄弟全員他の仕事に就てRawanhata を継いだのは彼だけだった。

まだまだカースト制度が色濃く残るプシュカルではあるけれども、カースト関係なく自由に仕事も人生も選べようになることはいい事だけれども、昔から代々受け継がれてきた素晴らしい文化的財産がなくなっていっていくのは旅人の私としては悲しい事でもある。

だからこうして今、この時代でもこんな素晴らしい人生を送っている人がいるという事を伝える事をこれからもしていきたい。

私の旅はこれからも続く・・

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