採点補助システム・開放特許に踏み込む
おはようございます。一歩踏み込む中小企業弁理士のnabです!!本日は、Twitterで紹介されていた開放特許の概要を御紹介するとともに、そこから少し踏み込んで、特許化のポイントを解説したいと思います。サクッとまめてみましたので、比較的容易に読めるかと思います😊今回紹介する開放特許はこちらの採点補助システムに関する特許です。
①発明の名称
→ 答案判定補助システム
②発明が解決しようとする課題
→ 種々の設問や種々の解答用紙に柔軟に対応して、答案の正誤を簡便に判定することができる。
③解決手段
→ 答案用紙中の位置及び対応す解答(文字)をスキャンで読みとり、読みとった解答と、事前にデータベースに保存されていた対応する正答(文字)とを比較して、正誤判定を行った後、タブレット等の端末に正誤を表示させる答案判定システムです。
④もうちょっと踏み込む!! (特許になったポイント)
正誤判定によって判定された答案に対し、正解と一致していないと判定された答案には誤記号「×」を付さず、正解と一致していると判定された答案には正記号「〇」を付して、正解と一致していないと判定された答案のみに対して、正誤判定の修正を行える点。
⑥効果
採点者は、採点作業を進めていくうえで、「○」が付されていない答案のみ、その判定が正しいか否かを順次確認していき、正解と一致しているものがあれば、その答案を「○」に変更することが行うことが出来る為、採点作業の効率化が図れる。
⑦コメント
正しい答案が、文字認識手段の誤認識により、誤っていると判定されることはありますが、その逆で、誤っている答案が正しいと判定される場合は極めて稀であるというOCRでの正誤判定認識特有の性質を利用しているものと思われます。
⑧アイデア展開例
この特許化のポイント部分を抽出してアイデア展開を考えてみると、例えば選挙の開票作業の半自動化に展開できそうですね。例えば、記入した候補者の名前が一致した投票用紙は、「〇」として票数をカウントし、一方、名前が一致しなかった投票用紙についてのみ、人の目で票数をカウントしていくシステムとすることで、開票作業の効率化・省力化に貢献できそうです😊
最後までおつきあいいただきまして、ありがとうございました。
今回紹介の特許は、デジタルとアナログの間の技術といった感じの特許でした。皆さんも、是非アイデア展開を考えてみてください。事業家のタネが生まれてくるかもしれません😊
※ただし、特許からのアイデア展開を行って発明を創出した場合は、特許権侵害のリスクがついて回りますので、創出した発明(アイデア)の侵害判断、出願検討、場合によってはライセンス許諾の検討を行って、前記リスクを事前に回避することが必要になるかと思いますのでその点ご留意下さい。
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