たにゆめ杯4応募作品 短歌連作「フェイクグリーン」
親に手を振らされていた遊園地 将来の夢なんてなかった
もしものも、なすびのび、もうずっとめくり損ねているカレンダー
夜だから目を閉じるだけ眠いから目を閉じたこと最近ないな
痣の理由は嘘でもよくてその色がちゃんと薄れるかを気にしてた
あくまでも話せる範囲でだけ話し氷に埋もれていくさくらんぼ
来月も会いましょうって手を振って口約束を約束にする
月を見てただの丸だと思ってる隠しておきたいことばっかだな
心配してたってまた言えんかったドライアイスを水に沈める
フェイク