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木のお料理おさじ

我が家ではものを買う前になぜだか自分で作ることはできないか?と
考える習慣があります。

時間やコスト、自分たちの技術もあるので、ほとんどのものは買うという選択になるのですが、物がどうやってできているのか調べたり想像することから始まるので、いい習慣だなと思っています。

その習慣で、自分で作ったものの一つに木のお料理用のおさじ(スプーン)があります。

どこだか忘れてしまったのですが、ある生活雑貨のお店で韓国のスッカラという普通のスプーンよりすくう部分が少し大きく、浅い真鍮でできたスプーンを見つけて、お料理するときに便利そうだなと思ったのですが、実はわたしは金属アレルギーがあり、濡れた手でこのスプーンを触ると手が痒くなりそうと思い、そのときは諦めました。

それでも和物などざっくり混ぜて作る料理の時などは便利そうだなぁと、
頭から離れず。。
金属がダメなら木で作ってしまえばいいじゃない!と思い、早速作ることにしたのでした。

夫が仕事で和菓子などの木の菓子型も作っていて、それで使用する桜の木の端材が沢山あったので、それを使うことにしました。

桜は硬さもあり丈夫なので、スプーンにするにはピッタリなのですが、
木工初心者のわたしには、硬くて加工するのに時間がかかりました。

雑貨屋でわたしが見たスッカラはヴィンテージのもので、一つ一つ手作りでした。形が1本づつ違うのもなんだか愛着が湧いていいなぁと思ったので、作り始めた木スプーンもあえて綺麗には作らず、フリーハンドで形を書き、サンドペーパーは使わずに彫刻刀やナイフだけで仕上げました。

形になるとこれが我ながらいい出来なのです。
お料理用のスプーンは道具なので、少しぐらい歪つな方が傷なども気にしなくていいし気兼ねなく使えます。

木彫刻職人の夫が言うにはサンドペーパーで仕上げるより、彫刻刀やナイフで仕上げた木の表面は凹凸が少なく汚れがつきにくいのだとか。
でも、刃物だけで綺麗に作ろうと思うと技術も時間もかかるので、工作として作るスプーンの多くはサンドペーパーを使うみたいです。

ほぉなるほど。

早速できたスプーンで料理をしてみたのですが、混ぜやすいのは想像通りだったのですが、音がとても心地いいことに気がつきました。

普段、ステンレスのボウルに食材を入れてステンレスのスプーンで料理をしていました。食材を混ぜるときに金属と金属が当たったり擦れたりする音がしていたのですが、それがなくなったのです。

今までは当たり前に聞いていた音なのですが、これがなくなるだけで心地よく、知らない間に小さなストレスに感じていたことに気がつきました。

これまでの金属音に変わりコツコツと柔らかい音を聴きながらのお料理は、とても心地よく、音楽やラジオを聞きながらの作業も楽しくなりました。

食材を混ぜるときだけではなく、スプーンを置くときや洗う時の音まで変わり、手にとった時の冷たさも感じないので、お料理するときはこればかりを使う様になりわたしの良き相棒になっています。

生活の道具一つを変えるだけで、沢山のいい変化に出会うことができました。みなさんにはお気に入りの道具はありますか?



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