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石ころ

最近まで、世界を恨んでた。たとえるなら、黒いカーテンが私の前に舞い降りて、私が見る世界も、私自身も、まっ黒になってしまったようやった。

まっ黒な中でも、恨まずにいられる人が時々いた。私はそういう存在を少しずつ、綺麗な石を見つけるように、集めていった。

その石たちは、小さな宝物になった。側から見れば、「ただの近所付き合いじゃん」とか、「仕事で会うだけの人じゃん」と言われてしまうような、まさにただの石ころに見られるような関係性なんだけど。私にとっては、綺麗な石ころで、まっ黒に染まっていない、大切にしたいもの。


この一カ月、個展から始まり、大雪、ノロ、喉風邪、そしてまた展示と、イベント続きで日常がなかった。その中で新しい出会いもあったし、もともとあった関係性を深めてくような機会もあった。

でもゆっくり考えてる暇がなかったから、改めて関係性について考えたいなと思って、いま日記を開いてる。私はこれから、集めた小さな石ころ達を、長い時間かけて磨いていきたい。タワシでゴシゴシ削ってすぐ壊す…みたいなせっかちなのじゃなくて、綿布で少しずつ磨きながら、長い時間かけて愛せるものにしていきたい。

それが今まで世界を恨んできた私なりの、私への復讐でもある。

🪨おわり


生きる糧にします