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去年の秋ごろ、人生のヘビーモードが来て、私はひどく落ち込んでた。

自分を元気づけるために色んなことをしたけど、そのひとつとして、黒のワンピースを買った。どんだけ落ち込んでも、ワンピースの裾が膨らむのを感じると、そしてワンピースとは対照的にカラフルに塗った爪を見ると、少し気分が軽くなった。

私が憧れる「可愛い女性」に近づいたような気がしたのも、嬉しかったことのひとつや。
(ちなみにスタイリングの参考にしたのは蒼井優さん、黒木華さん。それぞれ体型や顔タイプが近い。)

半年ほど、同じワンピースを着回した。髪の毛も切って、気分だけはお城を抜け出したアン王女(@ローマの休日)のよう。ハードモードも山を超え、そのあとは浮かれて過ごした。

暗闇のぐりとぐら

そして、つい先週にまた、自己否定のループに入った。きっかけは、Xのおすすめでまわってきたパパ活向けのマニュアル書を読んだこと。頂き女子りりちゃんという若い女性が書いたものやった。

驚いたのは、りりちゃんが提唱するキャラ設定が私とかぶってること。自分は狙って今のキャラクターになったわけじゃないけど、自然にしてるとりりちゃんのようになる。コメント欄には「弱者男性がめっちゃ好きそうな女性像」と書かれてて、ほんとにそう…と我が身を振りかえって頷いた。りりちゃんのやってることは、要するに自分を弱く見せるということで、そしてそれは弱い人を呼び寄せる方法でもあった。

若い頃、どうして私は依存されやすいのかと悩んでいたけど、私のキャラクターがそれを呼んでただけやった。りりちゃんはそれを知ってて、マニュアル化して販売してるくらいやもん。すごいよ。

哀しくなった。
次に、自分が女であることが、いやになった。
自分がどういう人間なのかわかってくると、ここ最近の自分は随分と調子にのってた気がする。そんなに女性らしい性格ではないのに、女性という形にはまってると楽で、気持ちも行動も緩んでた。

暫くワンピースを着る気にはなれなさそう。好きな自分でいられる服を着ていたい。

いい椅子

生きる糧にします