雑記#2「北京ダック屋は寿司屋の代替になるのか問題」

 最近、勉強も兼ねて中国で作られたドラマ版のテニスの王子様を見ている。私がジャンプを読み始めて数年で連載も終わってしまったので、新の方はともかく、無印テニプリは実はほとんど未履修に近い状態だったりする。なので、ストーリーも含めてそこそこ楽しく見れている。
 ドラマでは中国を舞台にしており、設定をそれに合わせているが、映像のレベルもキャストの再現度もまあまあ(キャラごとの差は凄まじいけれども)高いので、中国ドラマの地力をひしひしと感じている。

 その中で、一個だけ気になるものがある。タカさん(河村隆)の実家だ。原作において、彼の実家は寿司屋である。これは多分有名な話……だと思う。微かにしかない私のテニプリ知識の中にも、彼の実家が寿司屋であるということはしっかり存在している。ただ、中国人にとって寿司は別に身近なものではない。いやまあ、近年の日本食ブームのおかげでそこそこ食べられるものにはなったのだけれど、日本人の寿司屋のイメージと、中国人の寿司のイメージは多分違う。なので、まあ彼の実家の設定も変わっている。何になったかというと、まさかの北京ダック専門店である。

 「北京ダック?」と一瞬思ったが、確かに考えてみると贅沢な中華料理と聞いて、まあ確かに北京ダックはパッと浮かぶものの一つだ。北京ダックとフカヒレあたりな気もする。現地で北京ダック専門店みたいなのを結構な頻度で見たことを考えると、まあ確かに日本人と寿司屋の間にある距離感と近いのかもしれない。中国人が日本人が言う「寿司を奢れ」の感覚で「北京ダックを奢れ」と言っていても、まあ確かに納得できる気がする。いや、まあ言ってる確証はないんですけどね……。
 
 ちなみにタカさんの実家の北京ダック、祝勝会などでちょくちょく登場するのだが、これが実に美味しそうなのだ。とはいえ、私がいるのは日本。私と北京ダックの間の距離は大分遠い。こういう時は、ちょっとだけ贅沢する感覚で思い立ったら北京ダックを食べられる中国が羨ましくなった。

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