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マンネリ化の打開

マンネリとは

風景写真またその他ジャンルの写真を撮っている時、誰しもがマンネリを感じることはよくある事だと思う。
技術的な部分はよく理解していて、何時間、何年も努力し、最善を尽くしていると感じていても、自分の写真に意味やメッセージが感じられなくなり、退屈になる。
作品ではなく、ただ写真を撮っているだけのように感じる。綺麗で美しい写真を見るのは楽しいが、そこに意味はあるのだろうか。

深く情熱を注いでいるものでさえ、どういうわけか退屈または平凡になる可能性がある。
それに対する、根底にある情熱や愛情、興味は必ずしも消えてはいないが、前進し続けるための新しいアイデアや方向感覚が薄れ、行き止まりにいるように感じる。

私たちのほとんどは”新しいことを学ぶ”ということを楽しんでいるが、それが私たちにとって簡単すぎると、同じ作業を実行することに対し不満や退屈さが生まれる。
私たち写真家は挑戦を好み、何よりも、それらを克服して感じる満足感が好きなのだ。

私たちが追求するものは、最初の段階ではなんでも魅力的に思え、好奇心で溢れていたもの。
得られる情報がたくさんあり、全てが真新しく感じる。
撮影スポットなど、初めて訪れる場所は全てが非常に魅力的に感じるだろう。

しかし数年後、これらへの興味や好奇心が薄れ始め、
私たちの成長の速度は減少し始める。
その場所から得られる情報や知識が少なく思えてくるからだ。

このような、写真が平凡で退屈に思えるのを避けるためには、常に自身の能力を伸ばす方法を探したり見つけたりすることが大切であると感じる。
その方法が快適で、全てが予想通り、といったものに固執していると写真が非常に冗長的に感じられ、異なる場所で同じ写真を撮っているように感じられる。

モチベーションを維持する

モチベーションを維持するためには、様々な種類の写真を撮り、以前とは全く異なる種類の被写体を撮影する努力が必要である場合もある。
慣れていない被写体を探して撮影したりするのは苦痛でつまらないかもしれないが、それらにまつわる新しいテクニックやルールを学ぶことができるのは面白いだろう。
良い挑戦ほど、私たちをやる気にさせてくれるものはない。
例えば普段撮らないようなジャンルの写真。
スナップやポートレートなど。ストロボなんかは風景で使用する場面などほぼないので、ライティングの勉強をしてみるのもいい。
そのジャンルをさらに細分化してマクロや抽象的な構図を探すのも面白い。


私は最近、風景写真とはまた違った、建築写真を撮る機会があった。
建築とは、建物と居住空間のデザインであり、それ自体が芸術となる。建築物の内外全体を確認し、最適な光で撮ることができる時間帯と場所を探す点においては風景写真とさほど変わらないように思えた。
風景写真と違うのは、建築物自体は他人の作品なので、その作者の意図を汲んだり、よく見せるためには自分の考えは必要ないように感じたところだ。

しかし、デジタル写真に収める以上、レンズの選択や立ち位置による歪み、パース、露出決定したシャッタースピード、ホワイトバランス、などといった表現はこちらに委ねられる。これらのどれも疎かにしてはならないし、正体構図などのように歪みが全くない写真を生み出し、建築物を綺麗に写すには現場での経験が必要不可欠だった。
それまで建築撮影の経験がなかった私にとって、これほど最適な挑戦はない。知らなかった世界。
経験がない分、様々な書籍を読み漁ったり、経験のある知人へのヒアリングを重ねてなんとか形にすることができたと思う。

情報を集める中で、これまで風景で培ってきたカメラの操作方法、レタッチはあまり通用しなかったため、手探りな分、自分の中で新たな一面を見つけることができ、またそれらをさらに探求したいと思えた。私の写真に対するモチベーションは間違いなく上がったと言える。

新たな視点

また、デジタル写真の強みとして、写真の色や光などを操作する方法はたくさんあるが、
写真を撮るのが好きでも、レタッチは好きではないという方を見かけることがある。
写真をどうしたらいいのか、どう処理すればいいのか、後処理が困難な作業に感じられたりなど。

スキルの欠如によって抑制された感情は、あらゆる分野や芸術形態でやる気を起きなくさせる可能性がある。技術的な側面が簡単であればあるほど、より自由に想像して作成できるようになるはずなのだ。
創造性を妨げている既存の技術的障壁を探し出す。
それらを克服できるように、それらを研究することをポイントにすれば私たちの想像力は無限になる。

そしてそれらの技術的障壁を越えるための一助となるよう、私のレタッチのノウハウの一部を次回以降、少しずつ書き起こせたら良いなと思うので期待せずに待っていてほしい



#写真 #風景写真

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