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身体と声のウォーミングアップ

ウォーミング・アップを効率よく行うために約30分のプログラムを考えてみました。数多くある効果的なものの一例です。文章で説明するだけでは、なかなか正しく理解するのは難しいかもしれませんので、以下は参考程度にお読みください。4以降は歌の演奏時同様に骨盤底筋と身体の軸を意識しながら行います。
1.ひねり運動(3分):腰をひねり、両腕を左右に振る。振る両腕も上や下など角度を変えたり、頭の動きを伴ったり、変化をつける。脱力しすぎず良い姿勢を保つが、ひざはつっぱらない。無理な反動でひねらず、重心の移動を丁寧に確認しながら行う。

2.バランス(2分):右足で立ち、左足首を左手で後ろからつかみ、右手をななめ右上に伸ばしてバランスをとる。その後、反対も行う。

3.立ち姿勢の矯正(3分):両腕を前にだらんと垂らし、お尻を突き出しながら、顔で壁に絵を描いてくるように、顔を下に下ろしてくる。ひざは曲げず、背中もまるくしない。その顔の角度で限界まで下りてきたら、両手で両足首をつかみ、身体をまるくし、起きてくる。起きてくるときは頭をできるだけ身体に近くなるように意識しながらゆっくり起きてきて、最後に頭を起こし、すっと立つ。合計2回行う。

4.ソフトで響きのあるハミング(2分):上下の唇を軽く合わせ、軽く横に引いた「おすまし」の顔で、3回ハミングする(音程は特につけず、しゃべる感じ)m~m~m~3回目が一番ふくらむ。決して押さず、頭蓋骨に響くのを楽しんで。

5.安定した深いブレスの練習(2分):両手のひらを上に向け、腰の高さに保ち、フカフカのボールを乗せるイメージを持つ。歯と歯の間から/Sー/と息を吐き出し、同時にフカフカのボールを少しずつ握りつぶしていく。息がなくなった時がボールをつぶしきった時。身体に息がない状態を1~2秒感じた後、手をふわっと開いて、同時に身体にも息が入る。2~3回行う。

6.安定した長いブレスの練習(2分):一番楽に出せる高さの音で1~10まで早口で一気にしゃべる。「いち・に・さん・し・ご・ろく・しち・はち・く・じゅう」これを息継ぎなしで、何回か連続してしゃべる。無理のない回数ではじめる。慣れてくると8回~10回はできるようになる。10回を最大としてそれ以上はやらなくてよい。しゃべりきった後のブレスは「5.」の深いブレスで吸う。

7.早口に筋肉がついていく練習(3分):「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ファ・ミ・レ・ドー」のメロディにmom mam mom mam mom mam mom mam momの言葉を当てる。下あごはリラックスして、上あごを使って行う。半音ずつあげていく。

8.お腹のサポートを得る練習(5分):ファーソーラーソーファーーーのメロディに乗せて、Vvv---va Vvv---ve Vvv---vi Vvv---vo Vvv---vu Zzz---za Zzz---ze Zzz---zi Zzz---zo Zzz---zu のうちいくつかを取り上げて行う(1回で全てをやる必要はない)。強く押さないで、息の量とスピードのバランスを理想的に保ちながら、柔らかく響かす意識を持つ。下腹のサポートが伴うことを確認する。

9.総まとめ(6分):ソーソーファーファーミーミーレーレードーーーのメロディに乗せて、ィヤーイーヤーイーヤーイーヤーイーヤーーーと声を出す。下腹のサポートを伴い、おへそから上をやや伸ばし気味に。「ヤ」よりも「イ」が弱くなりがちなので、同等を意識して、前の音の上を越えて、さらに1つ遠くへ置くように声を出していく。最後のヤーは丁寧に遠くへ、狙いを定めてお腹も使って、置いてあげるように。

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