療育見学〜りんご編〜
長男は4歳のときに児童精神科で発達検査を受
け、軽度知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断されました。
児童精神科の先生に教えていただいた事業所の中で、自宅から通いやすそうな事業所2つに電話をし、見学の予約をすることができました。
療育見学予約のことを書いた記事はこちら↓
ひまわり編はこちら↓
りんご見学
3月◯日(△)13:00〜
発達検査の結果を聞いてから、3週間後。
家から車で20分、見学予約時に目印として教えていただいたお店を曲がると、事業所がありました。新しくはありませんが大きな建物で、車も10台以上停められそうです。
門扉を開け中に入り、インターフォンを鳴らしました。ドアが開き、先生が出てきました。
『こんにちは!』
「13時から見学の予約をしている◯◯です。」
『〇〇さん、お待ちしておりました。どうぞお入りください。』
広くて開放的!明るい!
『△△△くん、こんにちは!まずは靴を脱いで、靴箱に置こうね。』キョロキョロしながらも、靴脱いで靴箱に置くことができました。
『△△△くん、すごい!次はスリッパを出して履いてみよう。』子ども用スリッパを取り出し、嬉しそうに履きました。
『かっこいい〜!じゃあ、こっちに来て手を洗おう。』手洗い場には手の洗い方のがポスターが掲示されていました。そのポスターを見たり、先生に声掛けをしてもらいながら、手を洗うことができました。
『上手に洗えたね!次は職員室に行ってお熱を測ってもらおう。お熱測ってくださいって言ってみようね。』先生と一緒に職員室へ行き、小さな声で「お熱測ってください」と言いました。
初めての場所、初めて会う先生で緊張しているはずなのに…すごい!できてる!
先生の声かけがいいのかな?1度に1つの指示だから理解しやすいし、都度褒めてくれるから嬉しいよね。
お熱を測り終えたタイミングで、電話でお話しさせていただいた宇野先生が出てきました。
個別療育体験
『こんにちは。児童発達支援管理責任者をしております宇野です。早速ですが、個別療育をしてみましょうか。』
えっ!体験できるの!見学だけかと思ってた。
「いいんですか!お願いします!」
『△△△くん、こんにちは!先生とお母さんと一緒にお部屋を移動しましょう。』
子ども用の机を真ん中に先生と長男が対面で座りました。後ろにいる私が気になって、何度も振り返る長男。
『△△△くん、良い姿勢で挨拶をしましょう。足を揃えて、手はお膝に置こうね。』先ほどまでソワソワしていた長男、この一声で気持ちの切り替えができた様子。
「『よろしくお願いします。』」
見よう見まねで、お辞儀をしながら言いました。
先生が机の上にビー玉とペットボトルを置きました。『ビー玉を1つずつ、ペットボトルに入れてください。』ビー玉を2、3個手に取ってペットボトルに入れる長男。
『ビー玉を1つずつ、ペットボトルに入れます。』単調なトーンで繰り返しました。すると、ビー玉を1つ手に取り、これでいいのかな?というような顔をしながら、ペットボトルに入れ始めました。
しばらくして、『ビー玉を2つください。』と指示。理解できないようで、ジャラジャラとビー玉を触る長男。
先生はビー玉を手に取り、『1つ、2つ』と机に置きながら数え、再度『ビー玉を2つください。』と言いました。何度かこのやり取りをしたあと、ビー玉を2つ手に取り、先生に渡すことができました。
他にも、鉛筆を使って指示された図形を描いたり、プリントにシールを貼ったりしました。
最後の方は集中力が切れてきたようで、席を立とうとしたり、大好きな時計を見つけて喋り始めてしまいました。
でも、“療育ってこんな感じなんだ!療育で学んでいくことによって、できることが増えるかもしれない!”と少し希望が見えました。
集団療育体験
良い姿勢で「『ありがとうございました』」と挨拶をし、集団療育が行われる部屋に移動することになりました。
『今から見てもらうのは1つ上の現在年中さんのクラスになります。年少さん、または年中さんから1〜2年りんごに通っている子たちです。△△△くんと一緒に集団療育に参加してきますので、見学スペースからご覧ください。』
長男はお兄さんお姉さんたちに並び、一番端の椅子に座りました。
良い姿勢での挨拶から始まり、一人一人名前を呼ばれ「はい!」とお返事をしていきました。長男の番になると、前で話す先生が、一つ下の学年の長男が体験で参加することをみんなに話してくれました。
ホワイトボードにこの日の集団療育のスケジュールが書かれており、みんなで確認しました。
先生が歯ブラシをくわえたまま走る子どもの絵を出しました。『歯ブラシを口に入れたまま走ってるね。どんな危険があるかな?』
次々に手を挙げる子どもたち。
『〇〇くん、教えてくれるかな?』
「えっと、転んで、歯ブラシが喉に刺さる!」
『そうだね。歯ブラシを口に入れたまま走って転んだら、喉に刺さって痛いよね。〇〇くんありがとう!』
『じゃあ、どうやって歯磨きしたらいいかな?♢♢ちゃん教えてくれるかな?』
「座ってはみがきする!」
『そうだね。座って歯磨きしたらいいよね。♢♢ちゃんありがとう!」
みんなちゃんと椅子に座って、発言もできてるし“普通”に見えるんだけど…本当に発達障害がある子どもたちなの?それとも療育の成果?
一方、長男は何度も立ち歩き、「ママみてー!時計があるよー!」と大きな声で喋ってる…。先生に絵カードを見せてもらっては席に戻るを繰り返していました。お兄さんお姉さんたちとの差がすごく、気持ちが沈んでしまいました。
しかし、もしかしたら長男も1〜2年頑張れば、ここまで成長できるのかもしれない…とも思いました。
さいごに
『△△△くん、伸びそうな感じがするけどね〜。』ここまでの宇野先生の仕事ぶりを見て、感激している私。そんな宇野先生に伸びそうな気がすると言われて、本当に嬉しかったです。
ひまわりではチラッと様子を見ただけだったので、療育の体験をさせていただけるなんて驚きました。
事業所は広く開放的で明るく、先生たちは感じもよく、知識とスキルがあるなと思いました。何より宇野先生の圧倒的信頼感!
りんごに通えば、長男は成長できるのではないかと希望が持てました。
次回は通所受給者証の取得と療育契約について書きたいと思います。
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