守衛さんに本を紹介する件
「俺にも本を紹介してよ。」
守衛さんは、出社・退社時に常に本を持っている私を見て、
気軽に言ったに違いない。
・守衛さんは、本を読むタイプではない。
・身体を鍛え、己の肉体美をみてほくそ笑むタイプ。(多分)
・お酒が強く、寝場所の近くに一升瓶を置いている。(アル中ではない)
・昔、プレイボーイだった。(らしい)
守衛さんを知っていれば、
また、私自身の引き出しがあれば、スッと本が出るのだろうが、
すでに一ヶ月半は経ったろう。
もう、そんな話も忘れているんだろう。
なにか参考にならんか、と以前気になった本を取り寄せてみる。
いまさらだろうが、私、世事にうといんです。
本屋「ヴィレッジヴァンガード」の店長(女性)が、
会う人(男性あり・女性あり)に、
その人にあった本を紹介していく。
が、「守衛さんへの本」としては参考にならず。
でもでも、エピローグで瞼が濡れてきて、
思わず泣いている自分にびっくりする。
不覚にも、自分の人生と重ねたか。
あとがきで、さらに追い泣きをする。
この本はキープではないが、
¥220で、すこしじわっときて、良い読書だった。
古本屋さんの話とか、本屋さんの話って、好きみたいです。
二日の通勤時間内で読める本でもあり、
これを守衛さんにおススメしても良いかと考えている。
いずれにしろ、守衛さんを「本の世界」に誘い込むのは難しい。
私のほうこそ、本をススメてほしい ♡