マガジンのカバー画像

千夜千冊以外も読まずにいられない

24
千夜千冊関連以外、買わないことにしていますが、そういうわけにはいかないのです!
運営しているクリエイター

2024年1月の記事一覧

短歌抜粋『しあわせの王様 全身麻痺のALSを生きる舩後靖彦の挑戦』舩後靖彦 作・寮 美千子 執筆(ロクリン社 2016)

【2,067 文字】 2005年、舩後さんと寮さんは知り合い、既に詩や俳句をつくられていた舩後さんに、寮さんが短歌をすすめ、本書が生まれた。増補新装前は2008年。 散文+韻文(短歌)。 筋肉が弱っていく原因不明の病気。舩後さんは、噛む力の強弱で、あいうえお表から言葉を指定し、思いを言語化されている。れいわ新撰組の参議院議員。中年期に、自分が崩れていく現実を受け、死を強く感じながら、国会で闘われている。切実な言葉でつむぐ短歌を抜き書きした。 健康であれば、意識しないだろう

備忘録『くらしのアナキズム』松村圭一郎 著(ミシマ社 2021)

【備忘録 2,673 文字】 ミシマ社の本、やさしい装丁(尾原史和さん)。 昨年12月、料理研究家 土井善晴さんの『味付けはせんでええんです』という文明論を読んだ。「料理という行為が、自然と人間をつなぐ。」 『くらしのアナキズム』は、この料理文明論とも、つながっている。 また、日本政治で孤軍奮闘されている「れいわ新撰組」ともつながっている。ということは、虐げられている多数の日本人とも、世界の「国民国家」の下で生きる人達につながっている。 著者は、1975年(ロスジェネ)熊