見出し画像

「全自動兼二槽式・ドルコスト平均法」

 ある程度、年を経た方ならわかってもらえると思いますが、全自動式の洗濯機が出る前の洗濯機は、いわゆる二槽式洗濯機と言われて、洗濯槽と脱水槽に分かれて、それぞれの工程を経て洗濯をする方式でした。
 ※ネットで見てみると、今も二槽式洗濯機は、販売されているようで、結構びっくりです。価格の割には、高い洗浄力・脱水力があり、現在でも根強い人気があるようです。

 で、話は若干、横展開するのですが、私は、給与所得者の場合、貯蓄も基本的に全自動で行うべきだと考えているクチです。

 つまり、次のような内容です。

①給与天引き…財形貯蓄・社内預金等
②給与日等の口座引落し…積立定期預金・積立投資信託・NISA・iDeCo・生命保険等
③集金による定期積金(今は廃止の方向性)


 これらを活用すると、初期設定さえすれば、あまり頭を使うことなく、自動的に、時間の経過に応じて、資産形成がされていきます。

 特に、月々の給与が安定して支払われる給与所得者、つまり、サラリーマンには打ってつけの方法なんです。

 このような貯蓄方法・資産形成の方法を、私は、全自動洗濯機をもじって、「全自動貯金機」と呼んでいます。

 この「全自動貯金機」の月給与に対する割合を25%(つまり、4分の1)に設定すれば、概ね、4年間で、年収分の貯蓄ができます。

 普通、これくらいの貯蓄があれば、少々の危機がやって来ようと、そんなに恐れることはありません。
 ※サラリーマンにとって「クビ」(いわゆる解雇に限らず、自己都合退職も含む。)はイヤですが、仮に「クビ」になっても、当面の間はやって行けると思うと、少々の厳しい局面に対しても、頑張れるものです。逆に、蓄えがないと、イチかバチかになりやすいです。これって、結構、真理のはずですよ。

 月給与の4分の1貯蓄は、東京帝国大学農学部教授であり、大変な蓄財もした本多静六ほんだせいろく氏が唱えた生活手法ですが、氏の著作『私の財産告白』に詳しいですから、読まれてみると、結構衝撃的な内容で、面白いですよ(復刻されています。)。

 ということで、私は、基本的に「全自動貯金機」を推奨しているのですが、実は、全自動とは言えぬ小銭貯金である「500円玉貯金」も、生活習慣の中に取り入れています。

 今は、世の中でかなりキャッシュレス化が進展しており、現金を使用する機会が以前より減少し、お釣りを活用して貯める「500円玉貯蓄」による小(!)・資産形成がしにくくなっていますし、また、小銭(紙幣ではなく、通貨)を預け入れると、手数料を取る金融機関も出始めており、ちょっと時代の風向きが変わって来ていますが…。

 私は、この「500円玉貯金」を励行し、1万円分貯めると、都度、銀行に行って入金し、特定の投資信託をポチッと1万円分、購入しています(月1回未満のペースです。)。

 私は、この投資信託を、定期積立でも購入していますから、いわゆる全自動貯金機も作動している中で、半手動の「500円玉貯金→投資信託購入」という、いわば「二槽式洗濯機」みたいな貯蓄も行っているわけです。

 この二槽式の方法は、定期積立の場合の全自動貯金機作動による投資信託の購入のケースとちょっと似て、時間分散ができるということが言えます。

 つまり、いわゆる時間分散を目的とした「ドルコスト平均法」が、人の手を半分だけ介した半手動で行われることとなるのです。

 人生は、長丁場であり、マラソンと同じくその後半が楽な方が、いい人生であるとの指摘を読んだことがあります。

 このような「全自動兼二槽式・貯金機」であり、かつ、「ドルコスト平均法」によるリスク分散も備えた資産形成の手法は、特に、人生後半を楽にするなかなかいいアイデアだと思いますよ(^^)。軽~くお試しあれ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?