どんな風でもいいよ

34歳

死ぬ準備をし始めた

始めたつもりがなかなかに片付かなくて困っている

何が

情念が

伝えたいことがあるような気がして好きな本を引っ張り出して読んでみたらやっぱり好きで

あぁ、当時わたしはこの詩を何度も何度も読み 風呂で音読し幾度となく涙を流してきた これはわたしのための詩だと勝手に思い込み生きてきた

あまりに思い入れが強いこの本を好きな男に渡そうと思っている わたしは死ぬけどこの詩を好きだったわたしのことを忘れないで、みたいなこと考えてる こわい 貰う方は良い迷惑だ

死ぬつもりのわたしは今日もまた映画を観てきた 気になっていた漫画も買った

面白かった 涙が出た もっと続きが読みたいと思った

死ぬつもりが生きている

だらしなく誤魔化しながら夢を見ながら勘違いをしながら生きている 

ばかだから好きなものに救われてしまう

ほんの少しだけ元気がでてしまう

こんなはずじゃなかった人生

それでもいいどんな風でもいい

好かれたいけど好かれない、誰も抱きしめてくれない、全然死にたいよ

でも生きてるよ





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