金山の島 佐渡で出会う ゴールデンカムイの聖地
先月、初めて新潟県の離島。佐渡島へ行ってきました。
(写真は岩首地域にある岩首昇竜棚田です)
数日前に佐渡島にある佐渡金山が世界遺産に登録された後だったので、島全体で、お祝いムードでした!
そんな佐渡島でゴールデンカムイの推し活文化にふれ、興奮してしまった体験をつらつらとお話していこうと思うます。
そもそも佐渡島をよく知らない・・・。
佐渡島を知っていることを前提で、ここまで述べていますが少し佐渡島について説明します。佐渡島は、新潟県にある有人離島であり1万年前から、この島で人々が生活していた記録が残っている歴史がある島なんです。
流刑地
奈良時代には流刑地の場所と定められたことから、時代の権力者たちに逆らった偉人たちが佐渡島に流れ着いた歴史も持っています。
流刑の罪で佐渡島に渡たった偉人として下記の人々がいます。
・穂積朝臣老(奈良時代)
万葉歌人。元正天皇を非難し不敬罪になり減刑で佐渡島へ流刑
・順徳上皇 (鎌倉時代)
鎌倉幕府を打倒するため、承久の乱を引き起こしたが
敗れ佐渡島へ流刑
・日蓮聖人(鎌倉時代)
日蓮宗の宗祖。過激な発言をし幕府に訴えられ佐渡島へ流刑
・世阿弥(室町時代)
6代将軍足利義教の怒りにふれ、佐渡島へ流刑
・北條道益 (江戸時代)
僧侶・漢方医 地領の争いで丹波篠山より配流 のちに、佐渡奉行所の
通う医師として活躍。住まいは現在、国の重要文化財に指定されている
知識や文化に優れた人々が流刑によって訪れたことによって、佐渡島も大きく知識面・文化面が非常に発展したようです。
佐渡金山
また、佐渡島は先月世界文化遺産に登録された佐渡金山でも有名です。
この佐渡金山も島の歴史と非常に結びついていて、とても面白く歴史の勉強になります。
(ちなみにゲームのゼルダに出てくる山のモデルでもあるようです!)
歴史をさかのぼり、佐渡金山が注目されはじめたのは江戸時代です。
徳川家康が幕府直轄として佐渡金山の開発を進め、金山で採掘された金は幕府を支えていきました。その後、時代は移り明治時代でも官営となり、西洋の職人を招き採掘を進めていきました。長らく、幕府・皇室の土地でしたが1896年には三菱合資会社に払い下げし、ますます機械化が進んでいきました。しかし、江戸時代後半以降、採掘量は減少傾向になっていき一時は、盛り返した時期もありましたが時代と共に状況が変化し、閉山となりました。
まさに、日本版ゴールドラッシュの島だと思います!
(山が2つに割れているのは、金を掘るために人間が割ったようです・・)
宿根木
佐渡島には宿根木という江戸時代からつづく、集落があります。
宿根木が注目を浴びた1つとしてJR東日本の「大人の休日倶楽部」のCMで吉永小百合さんが訪れ、有名になりました。
宿根木の歴史で取り上げるとしたら、江戸時代~明治時代初期です。
宿根木は「北前船」の稼業で発展した集落であり、一時期「佐渡の富の三分の一を集めた」集落と言われていました。「北前船」を稼業にしていたことから船大工をはじめ造船技術者が密集しており、集落の建物を観察して見ると、舟を仕舞うために最適化された建築物が多々ありました!
また、宿根木には佐渡名物「たらい舟」を体験することができます!
「たらい舟」とはその名の通り「たらい」の舟で、貝や海藻を採取するために活用されています。
「たらい舟」の船頭の方にお聞きすると普通の船より、小回りが利くので「たらい舟」を活用した漁は今でも継続されているようです!
ゴールデンカムイの月島軍曹の出身地・宿根木!(ネタバレ注意)
週刊ヤングジャンプで連載されていた「ゴールデンカムイ」(完結済み)の主要登場人物の月島軍曹の出身地が佐渡島の宿根木でした。(佐渡に行くまであまり、存じ上げませんでした…)
ゴールデンカムイの概要
ミニたらい舟に乗っかる月島軍曹グッズ
宿根木のお話の方で、「たらい舟」について記載しました。
実際に、私も「たらい舟」に体験をしましが、そこでゴールデンカムの
推し活文化を発見して、とても興奮しました!
(それがコチラの写真です!!!)
「おおぉぉぉ!!!!!」と思わず叫んでしまいました!!
たらい舟の船頭の方々に「皆さんが作ったのですか?」と思わず興奮状態で聞いてしまいました。ですが、こちらは船頭の方々ではなく、月島軍曹ファンが置いていったグッズたちと教えていただきました。
船頭の方々もイマイチ、ピンときていない感覚のようでしたが、ここが月島軍曹の出身地だとファンの方々からお話を聞き、喜んでくれるからと写真のグッズを置き続けているようです!
ちなみに、写真の構図は船頭の方から教えていただき「海側に持ち上げるとたらい舟が海に浮かんでいるように見えるよ」と!
(手がなきゃ、完ぺきですね・・・)
アニメ聖地の自然的なコミュニティ
このように、ファンが自らグッズを置きファン同士のコミュニケーションを活性化している例はノートを置いてコメントを書くといった例を多く見てきましたが、グッズを置いてファン同士のコミュニケーションをする例は、初めてみて興奮しました!
また、地域の方(今回ですと「たらい舟」の船頭の方々)が協力的にファンの方々を受け入れている様子もあってとても自然的で感動しました。
昨今、アニメブームもあり聖地巡礼を自治体や企業と協力して活性化する事例が多くなっていますが(もちろん!それも作品の認知度が向上し、ファンにとっても嬉しく大事な取り組みだと思います!)、このような地域とファン同士がコミュニケーションすることによって、自然的なファンコミュニティ形成されている場面を見れて、良い体験をしたと思ってます!
帰宅後、調べてみると・・・・
せっかく、月島軍曹の出身地に行ったのですから作品でどのように表現されているのか見てみたく、調べてみました!
(筆者のゴールデンカムイの知識はにわかなので、色々と前後の内容をWikipediaや公式サイトなどを活用して理解できるようにしました。)
月島軍曹の出身が取り上げられているのは、アニメのシーズン3第29話
「いご草」でした!
ちなみに佐渡島では、「いごねり」という「いご草」を使った加工品がソウルフードとなっています。
Netflixで拝見したのですが、背景が宿根木でした!宿根木には実際、歩き回ったのでこの回のアニメを見て、感慨深い気持ちになりました!
これは、にわかな私でも「あ!あの場所だぁ!」と喜んでしまうくらいの再現度でした。また、月島軍曹と「たらい舟」にもつながりがあり、アニメを拝見して点と点がつながり線となった感覚になりました。
(個人的には、月島軍曹の過去の話からロシア語のくだりが好きです!)
月島軍曹の過去に関する詳細は、ぜひアニメを見てみてください!!!
ゴールデンカムイの舞台は、明治末期~日露戦争終戦後あたりまでのようなので、月島軍曹の「たらい舟」シーンは1894年に合った日清戦争の集終戦後だと思います。その時代の宿根木は、近代化が進み「北前船」の需要は減少してしまい、集落自体は全盛期より衰退していたようです。
また、過去回に「佐渡鉱山」「三菱の幹部」というワードがありましたが、これは先に述べた佐渡金山を指していることが伺え、この回だけでも、直近で佐渡島に行ったものとしては、とても見ごたえがある回でした!
佐渡島へのアクセス(2024年7月時点)
東京からだと、新幹線が一番利便性が高かったです!(経験談)
東京以外の地域でも新幹線や高速バス、新潟空港もありますでの飛行機でも新潟にはアクセスする方法はあります!
新潟駅~佐渡汽船ターミナルへのアクセス
新潟駅からは、路線バスを活用します。
「朱鷺メッセ・佐渡汽船線」の路線に乗って、佐渡汽船ターミナル(新潟港)へ向かいます。駅から港までは所要時間は約20分程度でした
詳しい内容は下記の路線バスのサイトから。
佐渡汽船ターミナル(新潟港)~佐渡島へのアクセス(両津港の場合】
そこから、フェリーに乗ります。
船には、カーフェリーとジェットフォイルと2種類があり、ゆっくり船を楽しみたいのならカーフェリー、急いで行きたい場合はジェットフォイルをおすすめします!
〈所要時間〉
・カーフェリー:2時間半
・ジェットフォイル:1時間
カーフェリーだと船内をゆっくり探索できるようですが、ジェットフォイルは飛行機のように指定席でシートベルトを締めて1時間座っている形になります。旅の目的に合わせて、選んでみてください!
下記が佐渡汽船ターミナルの公式サイトです↓
おわり
今回、偶然アニメ聖地に出会い作品であるゴールデンカムイから地域である佐渡島の地域性や歴史についても知る機会となりました。
私自身、アニメを見て20年経ちますが、このような形で作品に触れ理解するきっかけとなる経験は、貴重だなと感じます。
また、旅行先で偶然、聖地と出会いたいですね。
(もちろん、調べて聖地巡礼する方法もやっていきたいです!)
また、機会があったらアニメに関するお話をしたいと思ってます。
長文をお読みいただき、ありがとうございます。
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