忘れられない人

「俺は世の中の女の子みんなを幸せにしてあげたい。」

終電間際。彼が発した言葉がどうしても忘れられなかった。

その日から、もう10日は経つ。

人の迷惑も顧みず、大声で女の子を散々蔑んでいた彼は、あの言葉どおり、今頃誰かを幸せにしているのだろうか。

少なくとも、その時その場にいた赤の他人の女1人は、確実に幸せではなかった。

彼のせいで。

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