見出し画像

上五島の旅:また来るね小値賀島

もはやいつの続きだよ!って感じですがおうちに帰るまでが旅行なので続き。

野崎島から帰ると、小値賀はそろそろ夕方。翌日には佐世保経由で東京に帰るので、小値賀のナイトライフを楽しめるのはこの日まで。

ということで、野崎島で一緒になったひとり旅の女の子と、晩ご飯でも食べようか!という話になった。その前に夕方のおやつタイム。前日気になっていた、郷土資料館のすぐ近くにある可愛い洋菓子店tan tan」へ。

路地をちょっと入ったところに、こんな可愛いお店があるのだ。クッキーは100円とか120円とか、子供がお小遣いで買えるお値段からこんなに可愛い商品が揃っていて、絵本のキャラクターのアイシングクッキーとか、見てるだけでも楽しい。

たくさん歩いたし甘いものを!ということで、ロールケーキとカフェオレを。あっさりめのクリームで美味しかった。

これ食べてる間に、小学校の4年生ぐらいかなぁーという年頃の女の子二人組が店にやってきて、窓際のカウンターで、ジュースだかアイスティーだかを飲みながらおしゃべりしてて、うわぁ、こんな風にちょっと背伸びして、子供だけで入れるカフェが地元にあるの、いいなぁーと羨ましかった。

私は小学生ぐらいではまだ喫茶店には親と一緒にしか入ったことなかったし、都会では危ないことも多いので、子供だけで外食店に行かせる親は少ないと思う。大人が子供を見守れる小さなコミュニティのいいところは、こういうところだなぁ。

翌日のおやつも買った♪カシューナッツを抱いてるクマちゃんは、アーモンド抱いてるバリエーションもある。

身支度して、夕食の時間に待ち合わせることにしたので、私はお風呂であったまってから、笛吹郷から橋で渡ることができる黒島までお散歩してきた。

港にも近く短い橋で渡れる黒島は島というより半島みたいな感覚。島の突端まで行ければそれこそ絶好の夕日スポットのはずなんだけど、出るのが遅くてもう日が暮れ始めていたので、橋のたもとの堤防でのんびり夕陽を眺めてきた。

名残惜しいなー

晩ご飯はまず谷商店でアペリチフを飲んでから、初日の夜に行ったおぢかに行ってみたんだけど、まさかの満席。残念。でも、せっかくだし魚食べたいよね!ということで、ギリギリ開いてた定食屋のふるさとへ。若干お耳が遠めの大将とお喋りしながら刺身、焼き魚をたっぷりいただき、焼酎飲んで宿までぷらぷら歩いて帰った。

でも、なんだかちょっぴり飲み足りなかったので、宿に併設のカラオケバー、メロディボックスでもうちょい飲んで、そのまんま部屋へ。メロディボックスには地元のお客さんもいて、島の憩いの場なんだなーって感じ。店も明るくて入りやすい。

おぢか満席だったのは残念だったけど、小さな島でこれだけはしご酒できるとこもわりと珍しい気がする。地元の人とのコミュニケーションを楽しみたい人には、あれこれ選択肢があっていいと思う。店は笛吹郷に集中してるので、徒歩で移動できるのがラク。

三日もいると、九州に独特の甘い刺身醤油にも慣れて、こっちの方が魚の味がわかる、という地元の人の言葉もわかるような気がしてくるのだった。

さて、翌朝は佐世保行きの船に乗る前に、前々日には回れなかった島の東側をちょっぴり自転車で走ってみることに。今度は港で自転車を借りた。前日の筋肉痛が微妙に効いてたので、もちろん電動。

斑島へ向かうルートと違って、島の東側に行く海沿いの道は平坦で、風景も開けていてだいぶ雰囲気が違う。農地もあって、ひらけた感じ。もともとは2つの島の間を埋め立てたんだったな…というのを思い出す。

これは牛の塔。このへん↓にあります。

自転車で走ってる間じゅう、前日に野崎島であった仲良しキャンプの3人組と何度も会って笑っちゃった。牛の塔のあたりは海の透明度がすごくて、お魚がめちゃくちゃよく見えるだが「ウニいますよ!」なんてその人たちが教えてくれたりして。

写真じゃなかなか上手く撮れないんだけど、たぶん手づかみでウニとれる。漁協に言ってないと密漁になるからやりませんが…

海沿いにさらに進み、とりあえず赤浜海岸を目指してみた。空港跡とかまで行くとちょっと船の時間に間に合うか微妙な気がしたので。

たぶんセメントだと思うんだけど、工場もある。このあたりから、大きな道を外れて農道に入っていく。

海の見えない上り坂をしばらく走って不安になる頃、赤浜公園にたどり着いた。

ここでまた野崎島の3人組と遭遇して一安心(なんせ、いくら走ってもこのへんではほとんど人に会わないのだ…)。海はどっちかなぁ、と見回すとけもの道みたいな下り坂があったので降りてみた。あとからわかりますが、この判断、大間違い。

シーズンオフだから荒れてるのかしら…と思いつつ、道を覆う蔓や草をかきわけて懸命に歩いて砂浜までたどり着くと…

たしかに砂浜の砂が赤い。このへんの島に特徴的な赤砂。

そこへ、私が来たのとは反対側から、さっきまで同じ公園にいた3人組が砂浜を歩いてくるではありませんか。

「そっちにも道あったんですか?」「あーありましたよー。どうやって降りてきたんですか?神隠しみたいに姿が見えなくなったから…」「めっちゃけもの道になってるとこを無理やり下ってきたんですよ」「そうなんだww」というやり取りのあと、彼らの来た方向に行ってみたら、ありましたね、なんなら自転車で浜まで下ってこられそうな綺麗なスロープが…(あの苦労はいったい…orz)

けもの道のほうはあまりにも険しかったので、下りはともかく登れる気がしなくて、じゃあこっちから戻るかーとスロープを上がりはじめたとこで、はたと思い出した。自転車は公園の入り口にとめてきてたなと。

でもまぁ上がれば公園の脇ぐらいには出るかなーと思って坂を上りきってみたところ、私はまったく見通しのきかない知らない通りに出ちゃってた。

坂を下って砂浜に戻り、またけもの道を登ることも考えたけど、けもの道の険しを考えると気が重く、公園のほうにつながる道はないかなーとフラフラ歩きはじめてから判断ミスに気づく。どうやらこのへんの道は、島の周遊道路からあちこちで海岸には通じてるけど、並行する道同士の繋がりはあんまりないようなのだ。

このへんはグーグルマップを見たところで道も書いてないし人も通らない。ひぇえ、と思いつつ、冷や汗かいて彷徨ううちに(なんせ船に間に合わなければ佐世保に戻れず、時間までに佐世保に戻れなければ長崎からの飛行機にも乗れないので、最悪東京に帰れない)、なんとなーく見覚えのある十字路に出て、結局20分以上かけて、自転車のある公園まで戻ることができた。電動自転車だとスイスイ五分もかからないと思うけど、徒歩だと遠い…

この迷子ですっかりタイムロスしてしまったので、地ノ島神社は諦めて港にダッシュ。もう一つ、いきたいお店もあったので。

手作りパンのお店、こじこじぱん。暖簾も可愛い♪夕方はやめの閉店で、売り切れたらそれより早くても閉めてしまうので、タイミングがあわず前日までは買えなかったのだ。

こちらの店主さんは移住組。小値賀は移住起業の若い人が結構多い印象なのだが、事業計画の審査とかはかなり厳しいそうで、でもそれだけしっかりした計画を持ってくる人が多いぶん定着率も良いみたい。

こういう方針はIターンを呼び込みたい他の過疎地域も見習うべきだと思うな。1年や2年家賃を無料にしたところで、働いて生計が立てられなければ長く暮らすことはできないし、狭い地域の中に同じような店が乱立して潰しあってもいけないし。ある程度慎重にコントロールしたほうが、みんなが幸せになれると思う。そのへん、うまくまわせてる感じがした。

ここのお店のパンは少しもっちりした生地で、サイズが小さめでも満足感がある。私は佐世保でおやつに食べたけど、島に住んでたら通うなぁ、というくらい美味しかった。

自転車を返却して、船を待つ間にターミナルでこんな買い食いもしちゃった。

特産の落花生を使ったアイスクリーム。落花生のお菓子買いたかったけど売り切れてたので。ほのかな香ばしさがあって美味しかった。

帰りは高速船で、フェリーより少し短時間で佐世保に到着。行きも帰りも結局おそれていた船酔いにはならず、念のための酔い止めが効いてたのかも知れませんが、私は俄然長距離のフェリーにも自信をつけてしまった。今度はきっとさんふらわぁ号とかに乗るぞ…!

小値賀島は、とにかく生きている島でした。子どもや島の内外出身の若者が多い離島って未来感じるし、次に来るときどう変わってるのか楽しみでもあります。高校まで学校があることが、若者の定着率UPやUターンにうまく結びついてる気がする。

小値賀島の人たちは、近隣の五島列島の島々に比べて小値賀にはこれといった売りがない、と盛んに言うのだけど、私にとっては魅力満載の島だったし、是非また行きたいと思う。今度は野崎島に泊まりたいし、小値賀の東側の古民家レストランとか、小さな属島にも行ってみたいな。

シーズンオフでも楽しかったです。また来るね!

東京に帰る直前に佐世保で見たもの食べたものなんかについては、またの機会に♪

#小値賀島 #島旅 #1811

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?