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和樂webで掲載~シングルファザーの田中舘愛橘博士

前回紹介した、物理学者の田中舘愛橘博士。30代半ばで結婚して、妻は翌年出産。女児が生まれるのですが、妻は産後15日ほどで亡くなりました。
愛橘博士はその後独身を貫き、シングルファザーになるのですが、それにはいろいろありました。


愛橘博士は6歳の時に生母と死別。父は再婚したものの、その妻(愛橘博士の継母)とも死別。その後さらに再婚。
愛橘博士は、辛い思いはしなかったようですが、子ども心にも気を遣ったそうです。だから長女に、そんな苦労はさせたくないと、再婚話は断り続けました。

長女が幼いときは、2人目の継母が子育てをサポートしました(良い関係は築いていたよう)。
それでも、夜中に起きてミルクを作るなどしました。

長女が成長してからは、国際会議に連れて行ったり、休みの日は登山に行ったり、銀座に行ってお汁粉を食べたり(←原宿にクレープ食べにいくような感じ?)と、仲の良い父と娘でした。

長女は愛橘博士の弟子と結婚した後も、愛橘博士を支え続けました。晩年は講演会に行くときは、大きな荷物を持って寄り添ったそうです。


妻との死別は辛かったと思いますが、長女とのやりとりは本当に微笑ましいです。


愛橘博士の業績だけでなく、シングルファザーとしての奮闘も広まってほしいです。


「イクメン?なんじゃそりゃ?父親が子どもを育てるのは当然」なんて、空の上から言ってそうです。

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