05 Gogh Did His Thing. I Will Do My Thing.

強い決意表明のようにも読めるタイトル。3曲目のマラルメに続き、19世紀を代表する芸術家の名前が登場する。


曲は5度、4度の空虚な響きと、拍節感の薄いプロセスされたビート/ノイズに導かれて始まる。


続いて、以下の3つの旋律が、順番に、あるいは組み合わされて登場する。

旋律A

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旋律B

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旋律C

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旋律Aは、前曲と類似した音型を用いており、やはりAphex Twinの"4”を彷彿とさせる。


まずハイハットの刻みとともにAが登場。

続いて徐々にビートが密度を増しながら、Bが現れる。

次にAとCが同時に提示され、ビートはさらに密度を増していく。

AからCにかけて、旋律は徐々に高域に移行していく。


A〜Cと同時に提示される、柔らかな音色の低〜中音域のフレーズの譜面は省略するが、A〜CでG#の音を使っているにも関わらず、Gナチュラルが使われていることに注意。前曲でも同様の手法が使われていたが、対位法的に組み合わされており、違和感は感じない。


ビートはグラニュラーなどのエフェクトを多用し、非常に緩急に富んだグルーブを作り出している。amen breakのような音色も聴かれる。


楽曲後半で、シャープなベースラインとともに、ビートとA〜Cの旋律が再登場する。旋律は A → B → A+C → B → A+C の順に現れ、前半と同じ順で、後半が延長されている。最後のA+Cセクションではビートは停止し、6度の音程の余韻を残しながら消えていく。

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