一目惚れの16か月後 -Ulvö Hip Pack Large

2021年11月30日、ケルン大聖堂すぐ近くの小さな道端で、一目惚れをしました。

その週、私はドイツに住む親友とコブレンツ&ケルンを旅行していました。欧州でのコロナに関する制限が徐々に緩和されてきた頃です。
ケルンと言えばクリスマスマーケットが有名で、夕食は大聖堂の周りに広がるマーケットで頂こう、そして親友の義妹がちょうどケルン在住なので一緒に行こう、という計画でした。

親友の義妹、Mさんとはこの日までに2回会ったことがあります。
待ち合わせ場所までやってきたMさんに最初に気が付いたのは私で、声をかけました。
ここで直面する「おーべー人との挨拶問題」。
ハグする?それとも握手?コロナだし、ってことで軽く手をあげて「よっ」ってする?お辞儀で育った私には常に頭を悩ませられる問題です。
ここで悶々している数秒の間に目に飛び込んできて、挨拶問題をどうでもよくしてくれたのがMさんのバッグです。ハグしたかどうかなんて、もう覚えていません。(多分「よっ」で済ませたけど。)

スッキリした外観、バッグのすぐそばにあるバックル、太めのベルト。
両手が空き、バッグ本体が身体に密着して前面に持ってこれるので人混みでも安心。
今までスリングバッグに特に興味がなかったのですが、一瞬で「あら、欲しいかも…」ってなりました。多分、男性でも女性でも違和感なく持てるデザインが大きく貢献しています。
そしてよく観察してみると、ジッパー付きのポケットが身体に密着する側についていて、スマホがちょうど入る大きさのようです。
容量もなかなかあり、小さなペットボトルは余裕で入りそう。いいな。

ホテルに着いて調べたら、フェールラーベンのUlvö Hip Pack Largeのようです。

ちょろちょろ付いているヒモがちょっと気になりましたが、これ荷物を後付けするのに使うものなんですね。折り畳み傘とか念の為に持っていく上着とか括り付けられるものだそうで、芸が細かい。いいな、欲しい。

外観はほぼ同じデザインで容量が少ない(4L vs 2L)ミディアムサイズもあり、レビュー動画やブログは特に女性が書き手だとミディアムの方が多い印象でしたが、メインコンパートメント内のポケットの配置、ちょろちょろ付いている例のヒモの有無が「無視できない差異」で、私にとってはラージ一択になりました。しかしミディアムも評判は上々のようです。
サイズ違いで機能にも大きな違い、というのは同じフェールラーベンのULVÖ 30 vs 23でも経験しましたがそれはまた別のお話。

購買意欲をそそるポイントはいくつもありましたが、なんだかんだで購入には至らないまま16か月が経ちました。しかしその間も定期的にレビュー動画を見たり、公式ウェブサイトを訪れてはディスコンになっていないことを確認したり、一目惚れしたバッグを忘れてはいませんでした。
そんなに長いことぐずぐずしていたのにも関わらずついに購入に至ったキッカケは、5月末にテキサスに旅行に行くことが決まったことでした。
私の場合「旅行に便利だろうな」、って思うと購入への決心が一気に近くなる傾向があります。
5月末とはいえテキサスは暑くて、服装はカジュアル一辺倒になる予定です。ペットボトルの水を持ち歩きたい。サングラスは必須。でもたまに雨も降るからレインジャケットか傘を持ち歩きたい(=例のちょろちょろ付いているヒモ活躍の予感)。ということで満を持して購入しました。

が、返品しました。

4Lの容量というのはかなり大きいのですが、このバッグのクロワッサンのように端が細くなる形状に、私が普段持ち歩いているモノがうまくフィットせず、容量を上手に使いこなせないのが原因です。

普段持ち歩いているモノたち。これにスマホが加わります。どれも角が90度。

ポーチのサイズと形を見直したら、カギをケースに入れずに持ち歩いたら、エコバッグを小さいものに替えたら、恐らくは楽に入ると思います。
が、ポーチもキーケースもエコバッグもそれなりに長いこと使ってきて手放す気がないもの達なのでここは譲りたくない。ということで結局、一目惚れしたUlvö Hip Pack Largeは「私には」合わなかったということで迎え入れませんでした。
色んな人がポジティブなレビューを残している通り、機能性が高くて芸が細かい、とてもいいバッグだと思うので残念です。

長いことこのバッグを想い続けた経緯を知っている親友は、私が結局返品したことに衝撃を受け、バッグ選びに関する四方山話をブログにすることを勧めてくれました。(返品した後にブログ始めることを決めたのでモノがうまくハマっていない様子を写真に残しておらず残念)

アウトプットは苦手なのですが、バッグの機能性についてあーでもない、こーでもないと考えを巡らせる他の方々と繋がれたら、「あ、こういう視点もあるのね!」と誰かの選定のヒントになれたら、とても嬉しく思います。以後お見知りおきの程、宜しくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?