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【本の感想01】『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』 / 森山至貴

押し付け・ごまかし・偏見や差別がひそかにこめられた「ずるい言葉」は、人を間接的に攻撃したり洗脳したりするのによく使われてる。そんな言葉に付き合わされてウンザリな人に向けて書かれた本書は、会話の中の「ずるい言葉」の問題点を、社会学や論理学の言葉でとらえてくれる。
社会学の言葉でとらえることで、問題を客観的にとらえられるようになる。すると先人が議論してきたその問題の解決法にたどり着きやすくなったり、被害を周りに共有しやすくなったりする。
もちろんこの客観化の効能を感じられるのは他人との会話シーンでだけじゃない。むしろ自身の思考や言動にこそ、効能は現れると思う。客観の視点を持つことで、自分自身が言外に潜ませた意図やごまかしに気づくことができるようになるからだ。こうして気づきを増やしていくたびに、言動に後悔が少なくなるように感じる。
ここまで書いたけど、言動への後悔を減少させる姿勢と歯切れよく言いたいことだけを言っていく姿勢というのはトレードオフで、後者を優先させるタイプの人にはこの本は合わないと思う。この本で得た思考や論理を使って、雑な言葉を使う人をいなしながら、なるべく周りをまきこんでサバイブしていきたい。

https://booklog.jp/users/02c301c/archives/1/4866213035

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