【本の感想11】聞く力―心をひらく35のヒント / 阿川 佐和子
長らく積んでたけど、一気に読んだ。自分の期待していた会話のノウハウはあまり得られなかったけれど、阿川さんの語り口がとてもいい。
事前準備やインタビュー前の心境ー>やり取りの内容ー>相手や構成作家の方々からのフィードバックー>教訓
おおよそこんな流れの、ご自身のインタビューにまつわる小話を通して、阿川さんは「聞く力」の構成要素をいくつも教えてくれる。読み手は、そこから「聞く力」の輪郭をつかんでいく…のだけど、僕が本書で一番印象に残ったのは教訓の部分じゃない。それは、インタビュー相手とのやり取りが、とてもリアルに描かれていたことだ。句読点、接続詞、表情などの描写…ふだん僕がフィクションや専門書しか読まないからかもしれないけど、生身の人が逡巡しながらも楽しそうに会話をする様子がありありと伝わってきて、新鮮だった。
一番の収穫はそれだったけれど、やはり教訓の部分もいくつかは心に残った。とくに「自分の興味の懐へ話題を引き込む」というのは、お互いにとって会話を楽しいものにするためにも重要なことのように感じられた。
// 久しぶりの本の感想。リハビリとして軽く書いてみて、読み返してみたら、なんとまあ「けど」「けれど」の多いこと。少しずつでも感想書くのは続けていきたいと思います。
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