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輪の広がり[Footwork & Network vol.22 No.1]

F&N(Footwork & Network)とは、新たに出会った人との出会いから、気づいたことや考えたことを文章にするものである。今回のF&Nでは、えしかる屋プロデューサーの稲葉さんとの出会いを紹介する。

きっかけ

稲葉さんと最初に出会ったのは、4月のゼミであった。オンラインで、鎌倉にあるえしかる屋の店内をゼミ生に紹介してくれたのであった。それまでの私は、「エシカル...?聞いたことあるような?環境に良い商品だっけ?」といったように、稲葉さんの話を聞くまではエシカル商品に対して全く目を向けてこなかったことに気づいた。

その後、6月に「10年目のエシカル展」というイベントがえしかる屋で開催されていることを知った。"10年"という節目の年であることも知らなかった。まずは、自分が目を向けてこなかったものに、目を向けてみようと思い、「そうだ、鎌倉に行こう」とえしかる屋に向かった。

架け橋の存在

「10年目のエシカル展」では、日本に「エシカル」という言葉が広まり始めた頃から続いていて、10周年目を迎える10のブランドの商品がお店に集まっていた。そのブランドの方たちの軌跡を聞くことができるオンライントークのアーカイブが残っているので、ぜひ聞いていただきたい。

このイベントに参加している方たちは、日本におけるエシカル商品の先駆者であり、土台を築いてきた方たちである。私は、「先駆者同士どうやって知り合ったのだろうか?昔から皆知り合いだったのだろうか?」ということが気になり、稲葉さんに尋ねた。

意外にも、全員が知り合いだった訳ではなく、今回のイベントを通じて知り合った人もいるらしい。確かに、作っている商品も、生産地も全然違う。また、現在も海外に在住している方もいるようであった。そうすると、同じ"エシカル商品の先駆者"であっても、なかなか他のブランドの方と繋がるのは簡単ではないかもしれない。

そこで、人と人を繋ぐ架け橋の役割を担うのが、稲葉さん及びえしかる屋であった。

作る人・伝える人

えしかる屋は特定のエシカル商品の専門店ではない。色々な商品が集まっていて、その一つひとつに異なる思いが込められている。稲葉さんとオーナー店長の黒崎さんが考えて選んだ商品は、商品に込められた思いがはっきりしているため、生産者がその場にいなくても、えしかる屋がお客さんに伝えていけるとおっしゃっていた。

エシカル商品のブランドとブランドを繋ぎ、エシカル商品とその消費者を繋ぐ、まさに架け橋のような存在だと思った。エシカル商品の始まりは「作る人」だと思われるが、稲葉さんやえしかる屋のように「伝える人」との関わりによって、この10年、エシカル商品の輪を広げていったのだなと感じた。

最後に

数年前に比べて、注目度がさらに高まっているエシカル商品。かつてエシカル商品に関して無知だった私にも「エシカル」という言葉が届くほど、エシカル商品の輪は大きくなっている。大きくなった輪の周縁部だけに目を向けるのではなく、その輪がどのようにして大きくなったのか知ることも大切であると稲葉さんとの出会いを通して感じた。そして、輪の広がり方を知ることで、この先私も誰かに"伝える"ことができるのではないかと考えた。もちろん、まだまだ勉強不足なので、エシカル商品のことはこれからも勉強していきたい。

#melc2022 #FandN

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