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2年半デザインシステムをやってみて、ここ1年でぶつかった壁と気づき

デザインシステム奮闘記を書いていますが、まだまだ書きたい過去の話がたくさんあり最近の話にはたどりつきそうにないということで最近の話を公開してしまおうと思います。ぶつかった(ぶつかっている)壁と考えていることを、そのまま書いてみました。

基本情報

自己紹介
教育系アプリを開発しているatama plusでデザイナーをしている沼田です。
atama plusに入社したのが2年半ちょい前で、ちょうどその頃からデザインシステムの活動が始まり立ち上げから取り組んでいます。最近はデザインシステムのオーナーという立場です。

現在のデザインシステムチーム
デザインシステムのチームはデザイナー2名、エンジニア2名の4名で全員プロダクト開発と兼任です。
デザインシステムのチームが担うのはデザインシステムという箱にみんなが中身を入れていくための支援、新しく入ってきた人への説明、課題の把握、取り組み優先度付です。デザインシステムチームはUIパターン追加、更新のためのリソースは持ちません。

現在のatama plus
創業4年、社員数150人、開発チームは50人ほど、導入教室は2400教室(2021年5月末時点)です。
サービスは2つで、デザインシステムの範囲は片方のサービスのみ。ただ、ひとつのサービスの中にターゲットユーザーが違う4つのプロダクトが存在しています。体制としては全部で5チーム(1チームあたり5,6人)で1つのサービスを作ってます。

デザインシステムカバー範囲

基本情報はこのくらいにして、ここ1年でぶつかった壁いってみましょー!

壁その1: デザインシステムについて、どんな状態を良いとするか示せていなかった

きっかけは、入社した方向けの説明をちゃんと考えようというところからでした。ですが、当時の状況としては定義された名前が使われない、定義されたUIパターンが使用されないということが起きていました。(改善は道半ばです。)

これは改めて伝えていかないといけんと思い、まず初手としてデザインシステムに対して意識して欲しいことを決め、Introductionとして記載し、全チームに個別に伝えてまわりました。定義された名前が使われない課題に対しては、QAの方々から「なんて呼ぶかわからなかったところがわかって助かる」との反応があり、言葉が使われる兆しが見えとてもよかったです。

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GMOペパボさんのInhouseのPrinciplesはまさに、デザインシステムへの向き合いかたをどうメッセージングするかの話ですし、CyberAgentさんの過去のイベントでも浸透のための伝え方の話があり、参考にしてうちも改善していかなきゃなと思っています。

壁その2: 新UIパターンの定義が進まない

新UIパターンの定義優先度は、注力したい領域の使用頻度が高いもの、もしくは開発している中で困ったもので、それぞれバランスを見ながら決めています。

最近は開発している中で困ったものの比重を重くした方がみんな取り組みたくなるのかなあなどと悩んでいます。いろんなチームが取り組んでいることに目を配り、こういった内容は今後役に立つので載せて欲しいとお願いするイメージです。

日々の開発の中でまとめたものをデザインシステムに反映してもらう方がシンプルだしいいのでは…と思いはじめました。

とはいえ、この課題については、backlogでの優先度を高くしてもらう、デザインシステムで捉えている課題の全体像をもっと全員がわかりやすくする(デザインシステムで持つbacklogをわかりやすくする)などの打ち手の方が良いかもしれないとも思っており、色々やりたいと思います。

打ち手はいろいろあるけれども、どの打ち手が一番良さそうかの見極めが難しい…。

壁その3:デザインシステムに対するモチベーション向上施策を見つけたい

いろんな悩みに関わりますが、ロジカルな仕組みとして考える一方で、みんなが「やっちゃうぞ!」「やる気になっちゃうぞ!」と気持ちで解決できる打ち手を見つけられたら話はとても簡単なのにな〜〜〜〜って思います。自然に進んでいくような盛り上げ施策、仕掛けがあった方が楽しいのかな〜〜〜。うちに合うやつないかな〜〜。そんな都合よく見つからないか〜〜〜〜。

思い浮かぶ施策は、UIパターンの適用率を見ることやコミュニティヒーローなど。この辺りはデザインシステムに関する人事評価をどうする?という話題の中で扱うことが多いかと思いますが、チーム全員が喜び合える価値観として何かいいものがないかという切り口で見ております。

壁その4: デザインシステムチームメンバーの入れ替わり

デザインシステムチームに所属するメンバーが新しくなり、どのようにやりたいことをする合わせていくか悩んでいます。重い腰を上げて期待役割の明確化を、今まさにやり始めてます。終えたらこれもnoteに書きたいと思います。

壁その5: 現状のデザイン原則では伝えきれていないことが見えてきた

もともと1年ほどで見つめ直す想定ではいましたが、出てきた課題としては、言葉が足りなく検討意図が伝わりきっていないこと、意思決定には情報が足りていないことです。

自分から進められる

現状のデザイン原則(一部)

ある内容とある内容で迷ったら、「自分から進められる」方を選択する想定で作りましたが、「自分から進められる」にも程度があり、意思決定するには情報が足りないということが見えてきました。例えば、先生のサポートによって学習をすすめることは「生徒が自分で選択する」ことに対して反するのではないかといった内容です。取り組む領域の解像度が上がってきた影響で、デザインシステムにも学びを反映する必要が出てきました。

壁その6: デザインシステムチームにアクセシビリティの知見がない

これについてはfreeeさんのイベントがとっても良く、ぐっと進みました。


デザインシステムチームはイベント動画視聴必須にしています。エンジニアから「何からやったらいいかわからなかったけど、イメージがついた」というコメントをもらいました。(アクセシビリティ単体で課題感持っていましたが、そもそもデザインシステムチームとして持ちたい知識や、各種レビュー観点を整理してないので、まずそれだよなあという反省。)

おわりに

デザイン原則やアクセシビリティなどデザインシステムっぽい(?)悩みもありますが、個人として1番ノリノリで考えているのは組織にあった形でどのように活動を磨いていくかです。くわしく話したい方はオンライン飲みでもなんでも誘ってもらえたら嬉しいです!Twitterでご連絡ください!

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