西加奈子さん 『夜が明ける』感想

投稿にちょっとでも反応があると嬉しいもので、
早速、喜び勇んで次は自分の過去語りでもしちゃうかぁー!
とか思って書いてたら、思いの外重かった。

えー、文章にしちゃうとこんなに重かったの私の人生、、
というところにひと挫折はさみつつ、それはまた今度書くことにして。
でも、何かは書きたいので、もう1投稿しておこうと思います。

重くならないネタで、いいのがないかなーと思ったわけですが、
最近読んだ本、西加奈子さんの『夜が明ける』の感想でも書いていこうかと思います。

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この本、年末頃ですかね、NHKのニュースかなにかを見てて紹介がされてまして、
あー、これは読みたいなと思って手に取ったわけです。
最近、小説ってほとんど読んでなくて、理由は
だってまあ、フィクションの小説読んだって、自分の人生は自分で何とかしないと何ともならないじゃん
という感覚をここ数年、ずっと持ってるからですね。

もうちょっと青くさい時分は、小説や物語の中に『答え』みたいなものも探したりしたんだけど、
その結果至ったのが↑のような結論で、そこからしばらくは小説から距離を置くようになってたんですね。

で、この『夜が明ける』はNHKのニュースの紹介で、現代の若者の姿を描いたというような紹介をされていて、著者の西加奈子さんも出演されてたのですが、
「(今の若者は)マスクの下は(表紙の絵のように)歯を食いしばっているとしか思えない」
って言われてたのが印象的でした。
実際、表紙の絵って歯を食いしばっているというか、
その勢いで歯を食いしばったら絶対歯に悪い、力入れすぎ、歯削れちゃうよっていう勢いで食いしばってる絵だったんですね。
それ聞いてて、あー、これは読まなあかんわー、ってなったわけです。

ちょっとだけ持論ですが、若者、いい加減上の世代に立ち向かう方法としては徒党を組むしかないと私、思ってまして笑
経験も地位もある上の世代に一人で立ち向かって勝てるわけないですもんね、捻り潰されますもんね笑
いい加減、一人で立ち向かうんじゃなくて、同年代で徒党を組まないと、一人一人潰されていっちゃうってそう思います、観念的なレベルでしか考えられていませんが。

あ、もちろん、若者受け入れる派、育成しよう派の人と対立する必要はないと思いますし、
なんでもかんでも戦えってわけでもなくて、
ただ、消耗していく若い人も多いと思うので、寄り集まって身を守るシェルターがわりにしませんかーくらいのもんで、
まあ、大して深く考えられてるわけでもないので、この辺で……

そういうわけで、この本は自分たち若者の今を客観視するためにも、見ておきたい、、
というか、ぶっちゃけ自分のつらい現状があるから、その受け皿になってくれる本なんじゃないかなーって期待して買いました笑

で、本の感想ですが、
できるだけネタバレなしで書きたいですが、多分ちょっとはバレるので、気にする方はご自身でご配慮いただければ幸いです笑

まず、端的にまとめてしまうと、
1人目の若者(私)は、ぐぬぬと歯を食いしばり生きていき、
2人目の若者(アキ)は、強く生きられなかった
と、そういう話です。
まとまってないですね。

(私)はがんばるのが当たり前、努力して自分の力を誇示してやるっていって、必死になって頑張る男の子です。
でも、無理してがんばっていて、無理は溜まっていき、いずれは崩壊に向かいます。
(アキ)は環境のせいで生きる力を蓄えられなかった青年です。
生きるために必要な要素を幼少期から与えられなかったために、生き方を知らないで大人になってしまいます。
その結果、先ほどいった、強く生きられない、という道を辿ります。

まあ、これを読んでですが、
どーもこーもないんですけれど、
やっぱり自分でやっていくしかないよなぁとなるんですよね。

(私)も大変、(アキ)も大変、そして、私も大変笑

もちろん、つらい感情の受け皿という話でいえば、そうなってはくれるものだと思います。

で、じゃあ、どうすんの!
っていうところでいえば、
この作品でいうところの結論は
助けを求めろ
なんですけど、いや、まあ、求めればいいんだけど、、

助けてもらっても、本人が自分の足で立って歩いていかないと、何も先進まないですからね。

まあ、階層の問題かな、とも思うんです。

休み方が分からない、逃げ方が分からない、その道一直線でどこに続いてますって、そのまま行ったらいくとこまでいってまうで
っていうときは、逃げろ、助けを求めろになるし、

でも、そこで一旦休んだ後には、誰も気にしてくれなくなりますからね。
誰も手を引いてもくれないですからね。
そりゃあ、それが大人やもん。
みんな自分の食いぶちを稼いで生きている。
人の食いぶちまで面倒見られる余裕はきっとないやろうでね。

要は、休めばいいし、休まなきゃいけないときはあるけど、
その先、自分の足でまた立ち上がって、両足踏みしめて立って、自分の足で歩いていくとこまで工程ありますよね〜って私は思います。
それがまた大変ですよねー、と思ってます、進行形です笑
休みゃあいい!でも、心と体を癒やし終わったら、また足掻くフィールドに戻ってジタバタしながら進もうぜぇ、じゃないと止まってても腐っていっちゃうぜー
です。

感想だとそんな感じかなぁ。
議論する素材として読むともっといろいろ問題は細かく散りばめられている作品だと思うけど(貧困、児童虐待、その再生産とか)、
自分視点だとこんなとこです。

読んでいただいてありがとうございました。

おわり

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