ふっと思い出した【ゲーム的小噺】

前提として、まずゲーム業界の人間でもなければ専門の知識もあるわけではありません。期間内に実際にプレイして素人なりのレポートを紹介するpodcastをやっております。番組内でも何度か言ってますが、過去ゲームショップの経験がある程度の一般市民ですので、ここから先専門知識等の話はありません。ご了承の上、単純な小噺をしたいと思います。

ステイホーム期間、ソーシャルディスタンス等、今年は特殊すぎる未曾有の状況が続く中、老若男女問わずゲームに触れている方も増えているイメージがあると思います。実際問題私の仕事先であるリサイクル業界でも今まで見向きもされない昔の中古ソフトの売上が急激に伸び、他供給が追い付かない程の需要がある現状でもあります。しかしながら、世代関係なく、そもそもゲームに触れていない方もいれば、親に禁止されていた等環境の問題で触れてこなかった方も珍しくないかもしれません。そういった意味で言えば、今では世代関係なくゲームユーザーは増えていると考えます。

前置きが長くなりましたが

時は私がまだゲームショップのスタッフであった約10年程前の事。閑静な住宅街にあったお店で、来客数は言うほど多くもないので、そこそこに接客で会話することも多かった。そんな中、午後10時を超えたくらいのちょうど周りは寝静まり暇になるタイミングにご来店された一人の女性

当時私は20台、同年代か少し年上の仕事帰りであろうOLルックのキャリアウーマン(Aさん)をご想像ください。

以下思い出せる限りの会話

A「すみません。ゲームを探しているんですけど、実は私全然今までやったことなくて、これから始めたいなと思ってまして。何を買えばいいか教えていただけますか?」

私「かしこまりました。どの様なゲームをお探しですか?」

A「オススメされたのが、ドラゴンクエストで」

私「そうですか。ソフトご用意できますので、他プレイに必要な物をご用意しますね」

本体から買うとなるとそこそこの高価な買い物になるとおもったので、多少古くても安価な方がいいと判断し、発売されてから時も経ち、タイトルも潤沢なPS2とドラクエ8のセットを用意。ここで登場するのが今では懐かしいメモリーカード

ここから漫才の如く繰り広げられる伝説の問答

まさに【そして伝説へ・・・】

A「これが本体で、テレビにどうつなげればいいですか?」

私「3色の線をテレビにつなげてもらって電源をコンセントへつなげて・・・」

A「他にあるこのボタンがある変な形の物は?」

私「それがコントローラーで操作するんですけど」

A「え?これで動かすの?どうやって?」

私「(何で動かすと思ったんや?)左手で持つほうが移動で使う物ですね。」

A「じゃあこれは?(アナログスティックを指さして)」

私「十字と使い方はおそらく同じです」

A「どっちも同じ事をするの?」

私「ゲームによって用途が変わります。」

A「え?ゲームによってボタンの使い方違うの?」

私「これだけをプレイするなら他の操作方法は覚えなくても大丈夫なので」

A「ゲームって難しいんですねぇ・・・ちなみに(メモリーカードを指さし)これなんですか?」

私「それはメモリーカードと言いまして、記録を残すのに必要な物なんです。」

A「記録って何するんですか?」

記録は記録以外の表現の仕方が思いつかない私、さすがにゲームを知らないとはいえどの様な遊びなのかは知っていたと思っていた私の狭量さは今思えば反省。ただこちらが用意した物に不要物があるかもしれない疑念を持たせるわけにはいかないので思いついたたとえ話をすることに。

私「ドラクエもそうなんですが、ゲームって一日で全てを終わらせるのは難しいんです。そこそこじっくり時間をかけて進めていくので、進行状況を記録しながら遊ぶ事になるんですが、例えば小説を読む際に途中でやめるときに栞を挟みますよね?その栞を挟む役割をしてくれるのがこのカードです。

A「ゲームって栞を挟むものなんですか!?」

私(た、助けてくれぇ・・・)

いざ自分が普段慣れ親しんでいる娯楽だとはいえ、多少はゲームに関連性のある事はご理解いただけると思っていたのだけれど、確かに一切触れたことのない場合、何をして遊ぶものなのかイメージが沸かない方もいらっしゃるのだと良い経験となりました。勿論稀有な例ですし、今ではスマホで遊ぶ方も多いので大分緩和されてる・・・と思いたい。

結果その時に疑念を晴らした上で購入いただけたかは正直わからないが、後日またご来店され、最初はわからないながらも少しづつ楽しんでいただけた様子で、クリアまでプレイして、また別のゲームもちょくちょく購入されていきました。

今では私は業界も違いますし、お店も建物自体が解体されていますので今は無きお店の思い出となりましたが、ゲームをオススメする立場であったのも含めて、今は実プレイレポートをする場に立てているのかもしれません。

そんな他愛もない小噺でした。

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