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【コラム】投資利益の種類を考える ~インカムゲイン投資とキャピタルゲイン投資~

自身がどんな投資スタイルで相場を生き抜いていくか…これを検討するには、実に様々なことを想像してみなければなりません。しかし、投資スタイルを決める上で必ず考えなくてはならないことが2点あります。

➀どんな種類の利益を狙うか(インカムゲインかキャピタルゲインか)

➁現在は相場サイクルのどのあたりなのか

A:利益の種類(インカムゲインとキャピタルゲイン)

投資で得られる利益には2種類あることをご存知でしょうか。それぞれインカムゲインとキャピタルゲインと呼ばれています。

インカムゲインをシンプルに説明すると、配当を貰って稼ぐ利益のこととイメージして貰えばよいでしょう。ファンダメンタルズ(財務)に問題が無い銘柄を選ぶことが前提ですが、安定的かつ定期的な利益を狙うことが出来ます。

対して、キャピタルゲインは差益を抜いて得る利益のことです。例えば1000円の株を100株買って1200円で売却すると、20,000円の利益が得られます(税2割を考慮すると16,000円です。)。

インカムゲイン投資とキャピタルゲイン投資には、それぞれ良し悪しがあります。基本的な長所と短所を表にまとめてみました。

インカムゲイン投資とキャピタルゲイン投資の長所・短所

基本的に、インカムゲイン投資とキャピタルゲイン投資のメリット、デメリットは背反するイメージになります。どちらかというと、インカムゲイン投資は地味だけど安定していて、キャピタルゲイン投資は振れ幅があるけど大きく稼げる可能性がある、という特徴となります。

結局「どちらの投資スタイルを選ぶのが良いか」という論争はよく起こりがちです。しかし結論を先に言うと、どちらかのスタイルに絞る必要はありません。相場サイクルと照らし合わせてスタイルを変えるのがベストな選択肢となるからです。

B:現在は相場サイクルのどのあたりなのか

例えば、インカムゲイン投資は地味ですが、数年単位で取り組んでこそメリットが輝いてきます。しかし、金融相場が走っている時の株価はガンガン騰がっていきますから、キャピタルゲインを大きく獲得しやすい時期と言えます。つまり、イケイケな金融相場の時は、インカムゲイン投資は非効率になりがちです。どちらかと言えば、インカムゲイン投資は逆業績相場、つまりもっとも相場が冷え込んでいる時期に仕掛けるべきです。安くなった高配当株を大量に仕込み、来るべき金融相場に備えるのです。

実際、私は2019年の夏頃から三菱UFJ銀行の株を集めていました。コロナショックで含み損は一時的に拡大しましたが、ショック後も継続して集め続けました。最安値はなんと株価400円割れです。株価400円として計算しても、配当金は25円なので、25円÷400×100=6.25%です。100万円分買っておくと、毎年62,500円の配当収入となります。noteやツイッターでも株価の経過を書いてきましたので、美味しい思いが出来た人もいるかもしれませんね。その後は約一年で600円を超えましたから、キャピタルゲインも獲得出来たことでしょう。これがインカムゲインの王道です。

反対に、キャピタルゲイン投資はインカムゲイン投資ほど株を長期間保有しません。金融相場は短期間に株価が急回復していく時期なので、効率性がすごく高くなります。しかし、逆業績相場以降の期間は株価が軟調な時期が続きます。無理にキャピタルゲインを狙うと、大損してしまう可能性もあるということです。

それぞれのサイクルの時期には、それぞれに見合った投資対象分野があります。これは相場サイクルの記事で詳細を説明しています。

投資期間を更に時間的に短く突き詰めていくとデイトレードになりますが、そこまでいくと博打要素がかなり強くなりますので、説明から割愛します。

結局、現在の投資環境が相場サイクルのどのあたりなのかを考えることが重要になります。逆業績相場~金融相場(遅くても前半まで)の時はインカムゲインを狙う投資に比重を置き、金融相場~業績相場の時はキャピタルゲイン投資に比重を置き直すのがベストです。

私が初心者の頃は、完全にキャピタルゲイン投資のスタイルでした。性格的にはインカムゲイン投資派なのですが、初心者だった頃の2012年は今ほど高配当銘柄があまりなかった、という背景もあります。また、アベノミクスが始まったばかりの好環境でしたから、リスクを大きく取る投資がしやすかった。そして貯金ゼロで社会人一年目だった私には、のんびりインカムゲイン投資をする考えがなかった、という理由もあります。人それぞれ置かれている状況は異なるので、自分の状況と照らし合わせて考えましょう!

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