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【コラム】王道株1.5倍投資法

A:王道株1.5倍投資法とは

このnoteでは、基本的に長期投資の姿勢をお奨めしています。特に「高配当投資(インカムゲイン投資)をベースにしつつ、少しキャピタルゲイン投資側に寄せていく」ことを基本スタンスにしています。つまり、企業のファンダメンタルズ(財務)を重視しています。財務の安全要素をクリアした上で、業績の成長性や回復性がある銘柄を選ぶことが重要です。このような厳選を経て残った銘柄は、長期間安定して投資対象に出来るのです。

加えて、相場サイクルの観測が非常に重要だとお伝えしてきました。相場の季節によって、株価が騰がりやすい分野は異なります。また、攻めても良い季節もあれば、守りに入るべき季節も存在することを意識すべきなのです。

具体的には、攻める時期には業績回復株などを保有する割合を増やし、守りに入る時期は配当株を多めにすると良いでしょう。

攻めと守りのイメージ

このコラムを書いている現在は2022年2月で、金融相場と業績相場の境目であると私は考えています。つまり、これからやってくる業績相場は、金融相場に引き続き「攻め」の季節に該当します。攻めの季節にお奨めしたい投資方法が「王道株1.5倍投資法」です。

王道株1.5倍投資法

この手法は、上記の資料に書いた様に1.5倍程度のキャピタルゲインを複数回狙う方法です。10バガーは狙って達成できるものではありません。しかし1.5バガーを複数回狙うことは、現実的に可能です。仮に1.5バガーを5回繰り返すことが出来れば、理論上は税金を考慮しても5.3倍程度になります。100万円の元本は530万円になり、500万円の元本なら2650万円になります。

B:金融相場~業績相場の期間に何回1.5バガーを達成できるか?

「王道株1.5倍投資法」は、攻めの季節である金融相場~業績相場に輝く手法です。この期間は4~5年程度でしょう。例えば、2012年後半から始まった金融相場は約1年半、その後の業績相場は2014年半ば~2018年初頭でした。2020年から始まった金融相場も約1年程度を経て調整期間に突入し、業績相場は2022年半ばから開始されると私は予想しています。合計すると、やはり4~5年と見るべきでしょう。

金融相場は比較的短いので、まずはこの時期に1銘柄を1.5倍にしたいところです。その後、業績相場では最低でも2回は1.5倍に出来るので、1つの相場サイクルの間に計3回は1.5倍を狙えると考えています。ちなみに、こちらの資料にも記載(有料部分)しましたが、過去の業績相場を分析すると、業績相場の期間には株価上昇のチャンスが3回あったのです。3回のチャンスを全てモノに出来れば、金融相場の1回と合わせて計4回のチャンスがあります。

【コラム】来たる「業績相場」の戦略を考えよう

C:実践は臨機応変に

しかしこれはあくまでも机上の論理でしかありません。例えば私の場合、2020年からの金融相場では三菱UFJ銀行を選択していました(逆業績相場の頃から仕込んでいた)。しかし途中から日本製鉄の方が資金効率が良いことに気づいたので、三菱UFJ銀行が仕上がる前に乗り換えました。

王道株1.5倍投資法➁

必ずしも、仕込んだ銘柄が予定通りの期間に上昇するわけではありません。待っている間に他に有望な銘柄が見つかることも少なくありません。上記の資料にも書いたように、臨機応変に資金を振り直し、ポートフォリオをリバランスする必要はあります。

また、業績相場における攻めと守りの比率は、7:3程度を推奨します。業績相場では大口投資家の投資資金も分散しがちなことに加え、思わぬ赤字発表で早々に沈む銘柄もあります。だから3割程度は配当株に資金を振ってもよいし、資料中のポイントにも書いたように、一部の資金を手元に残しておくのが良いと思います(もしくは他の投資対象でも良いでしょう)。

D:考え方も臨機応変に

加えて、私は元手の資金が500万円未満の人は分散投資をするべきではないと思っています。資金効率が明らかに落ちてしまうからです。4~5年の間に資産を1.5倍に出来るチャンスが4回しかないと考えると、例えば300万円の資金の人が3つの銘柄に100万円ずつ分散して、一つの銘柄しか1.5倍にならなかったら…4~5年で384万円までしか資産を増やせません。それでも5年で割り算すると年間利益は57万円になりますが、最初の2回だけでも元手の資金300万円を1銘柄に絞って投資すれば

300万円 × 1.5倍 = 450万円(税引き後420万円)

420万円 × 1.5倍 = 630万円(税引き後588万円)

630万円まで増やすことが出来ます。この後、3回目のチャンス以降に分散したほうが効率が良いでしょう。

もしくは、どうしても分散するなら、初回~2回目までは1.5倍ではなく2.0倍まで狙うという手段もあります。これなら資金が膨らむスピードを少し稼ぐことが出来るでしょう。

投資に楽な道はありません。最初に選んだ銘柄が騰がらなければ、資金を振り直す勇気は必要です。資金が小さいうちの方が投資は大変なのです。これはぜひ覚えておいてください。

資金が小さいうちにホームランを狙って一気に1000万円超え…これはロマンがあるかもしれませんが、ツーベースヒットを複数回狙う方が目指す目標としては現実的です。ぜひこれから始まる業績相場では、複数回のチャンスをモノにしてくださいね。


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https://note.com/n_kabu/n/n94f0f50bf81c

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