大相撲2022年3月場所の感想 横綱照ノ富士不在だとやはり群雄割拠の場所になるのか

2022年の春場所が終わった。12勝3敗で並んだ若隆景関と高安関の優勝決定戦の結果、若隆景が勝利し初優勝を飾った。千秋楽まで優勝の可能性を残したのは、
2敗:若隆景、高安
3敗:琴ノ若
の3人。この3人の直接対決はすべて終わっているので、それぞれ別の相手と組まれた。結果はなんと全員黒星で、3敗の2人が優勝決定戦に残った。

本割での取組があまり調子が良さそうに思えなかったので少し心配していたが、優勝決定戦はそんな私の失礼な思い込みを吹き飛ばす大相撲だった。

この相撲が今場所のハイライトか。まさかあの土俵際から技を繰り出せるとは……、若隆景関、すごい。
優勝インタビューも素晴らしい。涙の初優勝ではない、まだ実感がわかない中での実直なインタビュー。ここがゴールではなく始まりと思わせる言葉使い。

そして、ちゃんと放送時間を延長してインタビューを最後まで放送したNHKもGOOD。2017年3月場所で稀勢の里の優勝インタビューが放送時間の都合上カットされたことを私はずっと根に持ってるので……。(あのときは6時10分まで延長した上でそれ以上の延長がなかったので、6時2分までの今回とはちょっと違うが)

そして僅差で逃した高安関は終盤の失速が本当に惜しかった。優勝決定戦の取組が本割で出来ていれば……なんてタラレバをずっと語りたくなってしまう。日本出身力士がずっと優勝できなかった時期から私は「高安関が優勝する気がする」と漠然と思っていたことを思い出した。またリベンジしてほしい。

そして、その2人に勝ったのが正代関。そりゃ大関だから強いのは当たり前だが、まさか初日から4連敗の状況から復活するとは……。千秋楽の取組はものすごい圧力を感じた。来場所期待してしまう。

さて、タイトルにも書いた横綱照ノ富士関は残念ながら途中休場となってしまった。万全の状態で出れば圧巻の強さを示すのは昨年の成績が物語っているが、どうしても身体が心配だ。横綱の責任として土俵に上がることは敬意を表するが、途中休場するくらいなら全休した方が……とも思ってしまう。また強い姿を見せてほしい。
群雄割拠の土俵も面白いが、横綱がどんと構えて他の力士は優勝させてもらえない状況も好きだ。

……なんか全員に勝ってほしくなってきたぞ。5月場所も期待。

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