見出し画像

明日から使える!知っておくべき思考法_システム思考論_vol.1

年末に買った「なぜあの人の解決策はいつも上手くいくのか?」を読んだのでいろいろまとめたいと思う。

率直な読んだ感想は「システム思考面白い!!」だ。稚拙な文章で申し訳ないが、それが正直な感想。

著者は、枝廣淳子さんと小田理一郎さん。お二方とも、コンサルティング(セルフマネジメント)やファシリテーションなどに精通している方のようだ。

▼システム思考とは何か?なぜ必要か?

システム思考は課題解決アプローチの1つの方法である。

課題解決のために組織や人はよく事態の改善方法を考える。その改善の仕方には大きく2つの種類がある。
① 漸次的改善
② ブレークスルー
①は一般的に思いつく「改善」と同義だ。自身の取り組みの効率化やスピードアップを図り、その手順を簡素化したり、スキルアップに邁進したりすることだ。もちろん、これでも解決策にはなりうるが、この手の改善の効果は必ず頭打ちになる。どんどん改善の効果は薄れ、さらなる改善が求められる時期が来る。

そんなときに必要なのが②のブレークスルーだ。システム思考はこのブレークスルーを生み出す思考法である。これまでの思い込みを排除して、システムの構造を俯瞰して見つめることで、新しい戦略を考えたり、取り組みの成果を発揮する場所や方法そのものを変えたりする。これまでにない新しい見方を考え出すことがシステム思考である。

よく人は、「火に触ったらやけどした」のように問題の原因と結果を直線的に捉えがちだ。多くの場合、その解決策としては「やけどしたから、治療をしよう」といった対症療法や、「じゃあ火に触らない」といった表面的な問題解決に走りがちになる。しかも、それが慢性化すると、火があるから仕方ないなどの思い込み「思考停止」に陥る。火に触ったらやけどしたから、今度からは気をつけよう的な発想が漸次的改善であり、これではいずれ成長は止まってしまう。

この問題の本質は「なぜそもそも火があるのか?本当に必要なのか?」とか「周囲を明るくするもしくは温めるのは火でなければならないのか?」といったところにあるのかもしれない。根本から問題を捉え解決するのがブレークスルーである。このブレークスルーを起こすために、システムを理解する必要があるのだ。

システムを理解することは非常に重要だ。たとえば、風邪をひくという問題に対して、ヒトの身体のシステムを理解していなければ、風邪の予防策や治療法を選択することはできない。昔、感染症の原因がよくわかっていなかったときに、医療に携わっている人自身の手を消毒する発想がなく、感染症による患者を病院が生み出していたことがある。いくら、医学を学んでも、自らの手から感染症が広がっているのだというシステムが分かっていなかったからこそ、感染症患者を逆に増やしてしまうという事態が生まれたのである。

現状を大きく変えたいのであれば、問題の発生をただの出来事だと捉えるだけでは不十分である。問題が発生しているパターンを構造として捉え、その構造自体にはたらきかけをしていくためのより高次的な思考が必要である。
このアプローチがシステム思考である。

つづく。
次回は実際のシステム思考法について、まとめます。

▼参考にした本

#システム思考 #書評 #まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。いただいたサポートは、高校生と地域貢献をするのための活動費用として使わせていただきます。