銃と地球創生
メモ:夢うつつのコンステレーション
目の前に銃がある。
自分の手の大きさと比べてみる。私の手を広げて、私の手には少し大きい。
手に持ってみる。ズシリと重い。金属の冷たさ。「銃口をのぞいてみよう」とふと思ったが、なんだか怖くてやめた。
私は銃で撃たれたことなどないが、銃口を無邪気な好奇心で覗くことはできない。
ああ、私には邪気がある。
私は、目の前にある銃を「銃」と呼ぶことができ、その銃の禍々しい物理の使われ方を知っている。これは、呪いだ。
私は自分に呪いがかけられていることを知っている。
目の前の銃を、座布団に座らせて、
私も私の座布団に座って、
さて。
話しあってみよう。
銃は、私の身体には冷たくて重い。
私の骨より質量がある。
鉄と、鉛と、ニッケルと、燐と、ああ、まだまだ色々と。
ふと気がつくと、そこは地球がまだ地球とはなっていない、地球となる可能性の「場所」だった。
私の胸の奥から、静かな涙が出てくる。
なんかよくわからないところに来ちゃったなあ。
早く目を覚さなきゃ。
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