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下町ロケットシリーズを読みました

 池井戸潤さんの小説は、半沢直樹シリーズや陸王などは読んでいて、もちろん面白いんだけど、敵役が本当に嫌な奴なので、下町ロケットは読むのを躊躇していました。だって、どうせ下町の工場が大企業にいびられて窮地に陥るけど、最後、逆転勝利するんでしょ、分かってるんだから!そのためにあのネチネチしたいじめの場面を読むのは嫌‥。
 でも、まあ読んでみるかと重い腰をあげて読み始めると、一気にシリーズ4作を読んでしまいました。いや~、分かってますよ、こうなるって。でも佃製作所のみんなが喜ぶ顔がみたいんだもん。ロケット→心臓人工弁→農業機械って、成功するよね?するんでしょう?!ってことで、面白かったです。
 ガウディ計画はある意味分かりやすいし、誰だってぐっとくる話だけど、ゴースト&ヤタガラスの農業機械は一般的にはどうなんだろう。私は中山間地域の農業法人に関わったことがあるので、本当コレと思いながら読みました。
 下町ロケットシリーズは、他の話に比べて完全な悪対善っていう訳じゃないのもいいよね。盗人にも三分の理というか(ちょっと違うかな?)、一人の人間にもいろんな面があるというか。佃社長はお人よしすぎるとは思いますが‥。財前部長も完全に味方になってるし。最後のライセンス供与のところは私も水原部長と同意見!
「ほう。君がそんな高邁な思想家だとは思わなかったよ」
 何はともあれ、また続きが読みたいな~。最後に作者が「様々な敵役が登場しますが、それらはすべて著者による勝手な創造であることを付記しておきます」と書いてあるのを読んで笑いました。色々な意味でこれって本当のことなのかな、きっと似たようなことがあるんだろうなって思いますよね(笑)それだけみんな、下町ロケットワールドに入り込んでいるということで、ぜひ、続きを期待しています!

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