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「新参者」やっぱり面白いですね

 東野圭吾さんの「新参者」、大好きです。たぶん今回で読むのは4回目くらいですけど、相変わらず内容をほぼ覚えていないので、いちいちウルっときました。短編連作というのも、長編とは違った面白さがありますよね。私が好きな話は、姑さんがケンカばかりしているお嫁さんにお土産を買おうとするやつです。電話のシーンで「そういえば‥」と今後の展開をちょっと思い出したのですが、実は半分しか思い出していなくて(食べ物かと思った)、最後の種明かしで笑ってしまいました。さすが、東野圭吾さんの伏線は想像の斜め上をいきます!初めは名もなき被害者の輪郭が、どんどんハッキリしていくんですけど、祝箸のエピソードには、ほっとさせられます。(そして最後に風鈴が鳴るのもいい(笑))

 「新参者」は、もちろん殺人事件の推理小説ですが、大切な人への愛情に関わる謎が解き明かされる話でもありますよね。私の人生の出来事も、こうやって誰かが解説してくれればいいんですけど。でも、たまに後から「あの時は気付かなかったけど、愛されてたのかな」と思うことありますよね。(逆もたまにある。)それとか月並みですが、自分が親になって子供の時は分からなかった親の愛情が分かるとか。人は自分では気が付いていなくても、誰かから大切に思われているって信じたくなる1冊です。

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