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『gravity』LUNA SEA(思い入れのある曲シリーズ)

先日は中秋の名月でしたね。
綺麗な月を見ることはできたでしょうか。

今回は月と言えばこのバンド!ということで、LUNA SEAを取り上げます。

LUNA SEAに出会う前に、筆者はソロアーティストの河村隆一を先に知りました。
初めて聴いたのは2ndシングルの『glass』だったはず。
癖のある歌い方で誇張された物真似の対象になりがちなこの曲ですが、まごう事なき名曲ですよね。

その後Mステを見ていたところ、不意に河村隆一がバンドメンバーを引き連れて現れ、それがLUNA SEAとの出会いでした。
年齢が近い方だとこの順序でLUNA SEAを知った方も多いのではないかと思います。

この時演奏されたのは『STORM』。
元々LUNA SEAを知っていた方の中には、当初は河村隆一ソロの癖の残った歌い方に当惑した方も多かったと聞きます。
筆者はLUNA SEAを初めて聴いたのがSTORMであったので、一切違和感を感じる事なくスルッと受け入れることができました。
河村隆一ソロのメロディーの良さにバンドの演奏のカッコ良さが付加されたような印象で、速攻でCDレンタルをしに行ったのを覚えています。(当時はなかなかCDを買う余裕もなかったので)

その後『SHINE』、『I for you』とキャッチー目な曲が続けてリリースされた後にはしばらくLUNA SEAを目にすることはなくなり、久々に再会したのが『gravity』のリリース時でした。
この時には多少の余裕もできたので、発売日前日にCDをフラゲしました。

正直言うと当時、楽曲『gravity』にはあまりしっくり来ておらず、カップリングとして収録されていた『My Lover』の方をリピートして聴いていました。
と言うのも、河村隆一ソロから入った筆者としては、楽曲『gravity』ではボーカルの持ち味が発揮されておらず、メロディーもどちらかと言うと地味なものだと感じてしまっていたからです。

その後LUNA SEAが終幕を迎えます。
そこから7年、『One Night Dejavu』で再結成を果たしたタイミングでLUNA SEAというバンドについて掘り下げ、アルバムも『LUNA SEA』から『LUNACY』まで全て聴いた結果、楽曲『gravity』の印象は大きく変わりました。

スルメ曲という表現はあまり好きではないのですが、『gravity』ほどに噛めば噛むほどに味が出てくる曲というのも他に無い気がします。
シングル曲としては地味に感じられたメロディはどんどん深さを増していくように感じられるし、SUGIZOのジャガーのギシギシ感溢れるバッキング、Jの自身が自画自賛するほどに素晴らしいうねるベース、言わずもがなな説得力抜群のドラムも堪りません。

そしてこの楽曲の原曲作成者であるINORAN。
INORANの曲でしか体験できない世界観ってありますよね。
その世界観をLUNA SEAの楽曲の中でも濃厚に感じられるものの一つが『gravity』だなあと。

この楽曲にはINORANのギターの美味しいところも詰まっていて、イントロの代名詞的なアルペジオはもちろんのこと、個人的にはサビのフレーズもイントロに劣らず好きです。
そしてそのフレーズどれもが割と簡単に音符のコピーは出来てしまうのが憎いところで。
演奏する難易度が高くないフレーズで目立てる、しかもこれ見よがしにではなくさりげなくというのがINORANの、特に終幕前までの一番の持ち味だと思います。

ちなみにこの曲、ギターは2人とも5弦を1 音下げた特殊なチューニングで弾いているのですが、一体どういったきっかけでそのチューニングを使用することになったのかが非常に気になります。
もしご存じの方がいらしたら、是非ご教授ください。


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