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『DUNE』鳴ル銅鑼(思い入れのある曲シリーズ)

DUNEという単語を聞くとあの青紫のCDジャケットを思い浮かべてしまうのはL'Arc〜en〜Cielファンに備わった条件反射でしょう。

今回はL'Arc〜en〜Cielの『DUNE』ではなく、鳴ル銅鑼というバンドの『DUNE』です。
鳴ル銅鑼、みなさんご存じでしょうか。

鳴ル銅鑼は岐阜県で結成されたバンドで、2010年代後半に特に多くの音源をリリースしていたのですが、現時点では諸般の事情で活動を休止しています。
メンバーも公言しているように椿屋四重奏を彷彿とさせる和の要素を持った音楽性で、個人的にはそこに毒気的なものが強く加わっているように感じられます。

この鳴ル銅鑼というバンドに出会ったのはラジオでした。
当時深夜にラジオを聴くのが習慣だったのですが、そこでこのバンドの『独立宣言』という曲がパワープッシュされてよく流れていました。

『独立宣言』はアップテンポながら憂いを感じさせる曲調で、尚且つ歌詞の一つ一つも読み応えがあり、グッとバンドの魅力に引き込まれたものです。

それから次にどんな曲が発表されるのかなと思っていたところでリリースされたのがこの『DUNE』でした。

この『DUNE』は『独立宣言』と違い三拍子でスローテンポの楽曲で、深夜にラジオから流れてくるというシチュエーションも相俟って、どこか夜に似合う曲だなという印象が今でも残っています。

『DUNE』というのはL'Arc〜en〜Cielインスパイアではなく、同タイトルの映画(実際には未完のままで終わり、公開はされなかったらしい)から着想を得たようです。
その映画に関する知識は持ち合わせていないのですが、愛する人に対して語りかけるような内容の歌詞はエネルギーがありとても印象的。

演奏で耳に残るのはサビのギターのオクターブフレーズで、テンションコードの美味しい音をオクターブで拾っていく音運びがとても心地良いです。
またCメロの盛り上がりが最高潮に達したところから落ちサビに入るところのハットが堪りません。

そして何と言ってもこの楽曲、MVが素晴らしい。
途中までのスローモーションのような各メンバーの映像から演奏シーンのアップ、最終的にはメンバー揃っての演奏シーンに映るという流れがどこかドラマチックで、曲がラストに盛り上がっていく流れともシンクロしているように感じられます。
メンバーそれぞれのルックスも絵になっており、とても良いメンバーが揃っているなあと感嘆してしまいました。

またこの四人で楽曲を奏でる姿が見てみたいものですが、ここは気長に待とうと思います。


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