『sync feat.内村友美』坂本真綾(思い入れのある曲シリーズ)
今回は坂本真綾について。
坂本真綾は『風待ちジェット』とどちらにしようか迷った末、最近より気に入っている『sync』の方を選んだ。
この曲、feat.と付いていることからも判るように、内村友美さんとのデュエット作になっている。
school food punishment、la la larksの内村さんである。
しかも作曲は江口亮さんということで、最近新作が出ていないla la larksの要素が感じられる曲なのではないかと期待して聴いてみた。
そして実際に聴いてみると、期待を遥かに上回るどストライクな曲であった。
個人的にはla la larksのどの曲よりもツボにハマってしまった。
やはり全体的な雰囲気としてはschool food punishmentの後期やla la larksに似たものが感じられるが、それよりも更に洗練されて、現代的な音楽になったような印象だ。
初めて聴いた時に、東京の行幸通り的な風景が思い浮かんだ人、自分以外にもいるんじゃないだろうか。
何というか、曲全体から都会感みたいなものが滲み出ているように感じられて、そのような風景を見ながら聴いたらより気分も上がるだろうなと思う。
曲の構成も聴きどころ満載で、まず複雑なコード進行のイントロで強烈に引き込まれる。
イントロは二層構造になっていて、前半はF→Em→Eb→Dmと下降していく構成が美しく、後半はCコードのトップの音が一つずつ上昇していくような進行の後G♯に着地するのが印象的だ。
サビのコード進行は解釈が難しいのだけれど、複数のキーを行き来するかのような構成になっており、そこにその複雑さを想起させないようなキャッチーなメロディを乗せているのが流石の一言だ。
この曲はサブスクで聴いたのみなので、誰がそれぞれの楽器を演奏しているかは預かり知らないところだが、ギターは恐らく江口さん(ひょっとしたら三井さんかも)が弾いていると思われる。
ギターソロ的な箇所のファズ系の音色はla la larks感が顕著に出ている。
ベースはフレーズ的にはsiraphの山崎さんが弾いていそうなんだけど、どうなんだろう?
2番のAメロ冒頭のフレーズは山崎さんぽいなぁと思うのだが、確認できないのが残念だ。
坂本真綾さんは過去にも『Buddy』でschool food punishmentとコラボしている。
正直この楽曲はそこまで刺さらなかったのだが、今回の『sync』については大満足なので、この路線でまた音源を出してくれることを期待している。